改正条例が7月1日施行
川崎市内の公園が7月1日から、原則として全面的に禁煙となった。一部の公園に設置された「喫煙可能スペース」以外では、公園敷地内での喫煙行為は、2026年4月以降に過料の対象となる。
一部の公園に「喫煙可能スペース」
市は2025年3月に川崎市都市公園条例の一部を改正し、公園内で禁止する行為に「喫煙をすること」を追加した。この改正条例が7月1日に施行され、市内に約1200ある公園での喫煙は全面的に禁止となった。例外として、常駐管理者がいる富士見公園(川崎区)や等々力緑地(中原区)など18の公園に設けられた「喫煙可能スペース」や、園内でイベントが開催される際に開設される一時的な喫煙所での喫煙は可能だ。
市はすべての公園内に「禁煙化」を知らせる看板を掲示のうえ、巡回指導員によるパトロールを強化。禁煙のほかボール遊びやゴミの持ち帰りなど、公園のルールやマナーを紹介する動画も作成し、市のホームページで公開している。

公園のルールを伝える市の動画
市民の声を反映
公共施設の喫煙は神奈川県の「受動喫煙防止条例」に基づき、対策が行われてきたが、公園は喫煙禁止の対象にされておらず、また改正健康増進法では屋外での喫煙者に「配慮義務」を求めているが、実効性が担保されていない。そのため、公園内でのたばこのポイ捨てや子ども達の受動喫煙の問題など、喫煙マナーに関する声が多く市などに寄せられてきた。
市では、これまでに市内の一部公園での全面禁煙の試行実施、パブリックコメントなどを実施。全面禁煙を望む声が多かったものの、市民からの声を反映し、常駐管理者のいる公園での喫煙スペースや、イベント時の一時的な喫煙所の設置が例外的に設けられた。