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横浜市戸塚区秋葉町・名瀬町地区 地域バス「あきなちゃん」が実証運行 8月12日〜 ルートを循環

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横浜市戸塚区秋葉町・名瀬町地区 地域バス「あきなちゃん」が実証運行 8月12日〜 ルートを循環
走行する地域バスのイメージ図(横浜市提供)

東戸塚駅東口と同地区の循環ルート 午前9時〜午後5時台

 戸塚区の秋葉町・名瀬町地区で地域バスの実証運行が8月12日から始まる。横浜市の新制度を活用した住民主体の取り組みが実現した。

 同地区は、戸塚駅と東戸塚駅の中間地点に位置する戸建てを中心とした傾斜がある丘陵地。神奈中バスは走行しているものの、高台地域から停留所まで300m以上離れているエリアも約25%あり、住民の間では、地域バスの走行を望む声が以前からあった。

 こうした経緯を踏まえ、同地区と同様の課題を持つエリアを市が支援する「地域交通サポート事業」の活用を検討するため2022年、秋葉町コミュニティーバス誘致委員会が設立された。委員会は同年、対象の秋葉町内会と名瀬第一町内会の一部などにアンケートを実施し、2380枚を回収した(回収率41%)。それによると、外出に困っているかの問いには、「困っていない」と答えた人は61%。一方で「困っている」「困りそう」を合わせると36%おり、地域は要望があると判断した。

 当初計画案では、東戸塚駅、戸塚駅と同地区を結ぶルートとし、通勤・通学時間帯を含んだ運行を業者に打診。しかし、運転士不足などで困難とのことから、東戸塚駅東口と同地区の循環ルート、午前9時〜午後5時台で固まった。

収支面に対策

 「地域交通サポート事業」は、利用者が少ないと収支面の課題から、民間運行事業者は応じにくい。突破口となったのが今年度から市が導入した「みんなのおでかけ交通事業」。実証・本格運行ともに年数で収支率が決められており、条件未達の場合は運行中止となるが、その間赤字額は補助が受けられる。市担当者は「新事業で移動の課題解決がされ、住みやすいまちになれば」と話す。

 6月29日には住民説明会が秋葉小学校体育館で開かれた。バス停が16カ所設置されることや秋葉町と名瀬町の一部を通る運行ルート、高齢者割引制度の説明があったほか、公募で決まったバスの名称「あきなちゃん」の披露もあった。

 運行事業者の(株)ケイサンタクシー岩崎高広代表は「住民の期待に応えたい」と話し、森幹夫誘致委員会委員長は「収支率を上げて本格運行をめざす。空く時間帯を少なくし、乗客の平均化を図りたい」と語る。

住所

神奈川県横浜市戸塚区

公開日:2025-07-26

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