「多世代に見てほしい」
核廃絶などを訴える新日本婦人の会栄支部は8月27日から29日まで、栄公会堂で「原爆の絵展」を開催する。広島県の基町高校美術部の生徒が被ばく体験者から聞いた話を元に描き上げた絵を展示する企画で、昨年に続き2回目の開催。昨年は約100点を展示し、300人以上が来場した。
企画を主導するのは同会の40代から50代のメンバー4人。毎月、あーすぷらざの前で核廃絶を求める署名活動を行っている。そのうちの池田紀子さんは、幼少期に祖母から戦争体験を聞いて育ったという。「祖母は横須賀に住んでいた。結果的に横須賀で大規模な空襲はなかったが、『次は横須賀かもしれない』という恐怖感を持って戦時中を過ごしていたのではないか」。祖母が語る時の真剣な眼差しが頭に焼き付き、反戦への意識を強く持つきっかけになった。また、同じくメンバーの岩崎京子さんは、長らく核兵器や反戦について深く考えていなかったが、同会での活動を通して、思いを強くしたという。「近い将来は難しくとも、核を廃絶し希望ある未来に向かわなければならない」と訴える。
企画について「体験談を聞くのと、目で見るのでは感じ方や分かりやすさが違う」と池田さん。「多世代に見てほしいが、特に(戦争になれば戦地に赴くかも知れない)20代から40代の男性に見てほしい」と真剣に考えるきっかけになることを期待している。