「AIを上手に使うコツは何ですか?」
この質問を受けるたびに、私はこうお答えしています。
「良い答えより、良い問いを持つことです。」
少し意外に思われるかもしれません。私たちは学校で、「正しい答え」を見つけることをたくさん学んできました。テストには正解があり、間違えないことが大切だと教わってきました。
でも、AIの時代になると、少し景色が変わります。答えを探すことは、AIがとても得意だからです。知りたいことを尋ねれば、数秒で答えを返してくれます。
だからこそ、人に求められる力も変わってきます。
それは、「どんな問いを立てるか」です。
例えば、「おすすめの旅行先を教えてください」と聞けば、AIはたくさんの候補を教えてくれます。
でも、「結婚40周年を迎える夫婦が、思い出に残る旅をしたい」と尋ねると、返ってくる答えはまったく違うものになります。
問いが変われば、答えも変わる。
これはAIだけではありません。人との会話も同じです。
「元気ですか?」と聞かれるより、
「最近、何かうれしかったことはありましたか?」と聞かれる方が、
自然と心が動くことがあります。
良い問いは、良い答えを引き出すだけではありません。相手のことを理解し、自分自身を見つめ直すきっかけも与えてくれます。
私は、AIを使うようになって気づいたことがあります。
それは、AIが進化するほど、「人は何を問うのか」が、ますます大切になるということです。
AIは、答えをつくることはできます。でも、「何を知りたいのか」「何を大切にしたいのか」という問いは、人の心からしか生まれません。
人生も同じです。
- どんな仕事をしたいのか。
- 誰と、どんな時間を過ごしたいのか。
- 地域に何を残したいのか。
その問いが変われば、人生の歩み方も変わります。
AIは、私たちに答えを届けてくれる時代をつくりました。
だからこそ、これからは「答えを持つ人」よりも、「良い問いを持つ人」が、豊かな人生を歩んでいくのではないでしょうか。
今日一日、自分自身に一つだけ問いをかけるとしたら、あなたは何を尋ねますか。
その問いが、AIとの付き合い方だけでなく、これからの人生を少しずつ変えていくのかもしれません。











