逗子市観光協会は先月末、今年の逗子海岸花火大会を休止すると発表した。東京五輪の影響で、警備人材や台船を係留する葉山港のスペースが確保できないことを主な理由に挙げた。
逗子海岸花火大会は10万人が訪れる市内最大のイベント。例年5〜6月に開催しており、昨年第62回が行われた。
2018年、市は緊急財政対策にともない、主催する観光協会への補助金1800万円を全額カット。開催が危ぶまれたが、市民有志からなる実行委員会が企業協賛や募金を募り、実施にこぎつけた。昨年も実行委が中心となって9月に行った。
昨年の様子はコチラ
係留場所もなく
同協会は見送った理由に警備体制が整わないことを挙げた。改元やラグビーワールドカップなどのイベントに伴い警備費が高騰するなか、昨年は警備費用1300万円を市が補助した。
しかし、東京五輪が開催される今年は警備費がさらに高騰し、昨年以上に費用が膨らむことが判明した。
また、江の島でセーリング競技が開催されることから、湘南港に停泊しているヨット等を葉山港で受け入れることも大きな要因となった。10月まで停泊する予定のため、例年、花火を海上から打ち上げる台船の係留場所が確保できなくなったという。
近隣自治体では、鎌倉花火大会や久里浜ペリー祭花火大会の中止が決まっている。
来年の開催について、市観光協会は「安心安全を最優先に、皆様に喜んでいただける花火大会に向けて検討していきたい」と話している。