劇作家・演出家で、あつぎ文化芸術特別大使・横内謙介さんが主宰する劇団扉座の公演『郵便屋さんちょっと2017 P.S.I Love You』が7月2日(日)、厚木市文化会館大ホールで上演されます。厚木シアタープロジェクト第29回公演、つかこうへい×扉座シリーズ第5弾となる作品。主催は(公財)厚木市文化振興財団/扉座。
「そもそも私が厚木高校の学生の頃、先輩にチケット代を奢って貰って、故つかこうへいさんの伝説の舞台『熱海殺人事件』を観て、演劇のとりこになったことが、私が劇作家となるきっかけ」と語る横内謙介さん。「演劇へのご恩返しと、未来への投資の気持ち」を込め、今回の上演はより多くの若者たちに演劇に触れてもらうきっかけにしようと、25歳以下を無料で招待します。
作品は1970年代に書かれた、つかこうへいさんの処女作に近い作品であまり知られていない幻の作品とも言われているものです。配達するべき手紙を「より良いものとするために」勝手に開けて、書き換えてしまうというとんでもない郵便局の物語で、社会風刺的な毒と笑いに満ちた小品を原作として、横内さんが大胆に脚色し、現代にも通じる悲喜劇にリメイクしました。ただし、往年のつかこうへいスタイル『泣けて、笑えて、燃える』はしっかり守られています。
2016年6月、東京都杉並区の座高円寺での初演が大変好評だったことから、今回バージョンアップしての再演。今回の厚木は、シアタープロジェクト始まって以来初の大ホール公演で、さらに迫力ある舞台が楽しめます。
俳優としては、ドラマ『相棒』の若い刑事役で有名になった山中崇史さんが、テレビでは見せない全身全霊を込めた熱い演技で主演を務めます。つかこうへい作品は、俳優たちが極限まで、セリフと肉体の力によって情熱的に表現することが必須。ぜひこの機会に扉座公演に足を運んでみては。