98年の生涯において小説家にとどまらず、雑誌編集者や着物のデザインなど多彩な活動を行った宇野千代。数々の恋愛を糧に歩んだ波乱万丈な人生は常に前向きで、自由闊達な姿勢が、いまなお多くの人を魅了しています。現在、神奈川近代文学館で開催されている「宇野千代展」では、作品原稿や挿絵原画、宇野千代自らがデザインした着物など約250点を展示。宇野千代という比類ない女性作家の魅力に触れてみませんか。
7月2日(日)、16日(日)は午後2時から、ギャラリートークも開催(展示観覧料のみ、申込不要)。
※写真は順番に
①1932(昭和7)年ごろ自らデザインした着物を着て(写真提供・藤江淳子)
②晩年のころ(写真提供・藤江淳子)
③「おはん(その三)」原稿 「文體」1949年7月号に掲載
最初の発表から10年の歳月をかけて1957年に完結させた代表作。ふたりの女の間をゆれ動く男の胸中を、独得の語りの文体で描く。個人蔵