川崎区小田2丁目に市内で2つ目となる防災空地がこのほど完成した。完成した空地は面積約126平方メートル(通路含む)で、市は土地所有者と10年間の契約を結んでいる。
2日には完成イベントが開催され、豚汁の炊き出しや花の苗植え、紅白もち配布などが行われ、地域の人が参加し、防災空地の完成を祝った。
防災空地とは当面利用予定がない土地を一定期間地域に開放し、災害時の火災延焼の抑制や避難場所、平常時は地域の交流の場として活用する空間のことをいう。
川崎市は老朽木造住宅等が密集し、大規模地震時に多くの被害が懸念される「不燃化重点対策地区」での防災空地の確保に取り組む。市担当者は「防災空地は町内会に1つは欲しい。防災についての啓蒙にも繫がるので年に1カ所のペースで増やせれば」と話す。昨年3月に小田3丁目に第1号ができている。一方で幸区幸町周辺も不燃化重点対策地区だが、防災空地確保のめどはいまだに立っていない。
小田中央町内会の荒金嘉昭会長は「道路が狭く、家が密集し、木造が多い地域で、消防車も入れず火事になったら延焼もすごいと思っていた。これを機に少しでも震災に強い町にしたい。今後も減災に力を入れていく」と語った。