今回ご紹介するのは、新横浜駅から徒歩10分の手打ちそば店「そばの陶芸館」さんです。美味しいおそばのレポートになると思いきや、店主の髙橋稔さんに着いていくと・・・巨大観音、陶芸教室、クジャクに茶室、蛇を祀った神社、ダンジョンの様な洞窟まで──?!「新横浜にこんな場所があったのか」と驚くこと間違いなし、知る人ぞ知るディープなエリアをご紹介します。どうぞ肩の力を抜いてお楽しみあれ。
目次
1.手打ちそばやカレーが魅力「そばの陶芸館」
2.多世代が楽しめる「新横浜陶芸教室 クラアート21」
3.巨大観音、道路の謎オブジェも?「陶芸館・コレクション」
4.白蛇様を祀る新横浜唯一の神社「蛇骨神社」
5.気分は冒険者・ダンジョン気分が味わえる「洞窟」
6.レポートのまとめ
1.手打ちそばやカレーが魅力「そばの陶芸館」
まずは、店主の髙橋さんが手打ちするそばが人気の「そばの陶芸館」さんでお昼をいただきます。一番人気は「もり蕎麦」。北海道産のそば粉を使った香り高いそばは、ご近所にお住まいの方から、近くに勤めるサラリーマンの方々など老若男女が頼む定番メニューだそう。
これが「もり蕎麦」。薬味のほか、そば湯もついています。早速そばをひと口。しっかりとしたコシがあり、ツルツルっとした喉ごしです。おそばの香りはしっかりありつつも、しつこくなく、いくらでも食べられそう。つゆは甘すぎず濃すぎない接妙なバランスです。とにかく喉ごしが良く、10分たたないうちに完食してしまいました!
髙橋さんいわく、「水加減はかなり気を付けています。天気や湿度によってもそばの固さが変わってくるため、打つときにスプレーを拭いて水の量を加減して調整しています」とのことです。そのこだわりが、あの食感を生み出しているのですね。
おそばの楽しみといえば、最後のそば湯。そばの香りをより強く感じられるそば湯に、薬味で使ったネギが入ったつゆの出汁が相性ピッタリ。食べた後の胃をじんわり温めてくれる、ホッとする味です。
山小屋カレーも人気
同店では、そばについで「山小屋カレー」も人気です。「タマネギをじっくり煮込んだ自然の甘味が自慢」と髙橋さん。ニンジンやタマネギ、豚肉が入った優しい味のルーで、「もり蕎麦」を食べたあとにも完食してしまいました!そばの出汁を少し入れることで、まろやかで日本人好みの味に仕上げているそうです。
- 同店には他にも人気メニューがたくさん。おそばとカレーが一緒になったセットもあるのでご安心を。
2.多世代が楽しめる「新横浜陶芸教室 クラアート」
お昼を食べ終わると「おいで」と髙橋さん。娘さんも合流し、周辺を案内してくださるとのこと!
続いてやってきたのは、運営する「新横浜陶芸教室 クラアート21」です。こちらは「作りたいものを、作りたい日に」がモットーの陶芸教室。「陶芸をちょっとやってみたい方の陶芸教室」なども行っており、初心者から熟年者までが自分のペースで楽しんでいる教室です。下は小学1年生から、上は80代の方まで習いにきているそう。
髙橋さんの娘さんはこちらでスタッフをなさっていて、作品を見せてくれました。青緑の色がお皿に生えていて綺麗ですね。粘土で作り、釉薬(ゆうやく)という素材でこの色を出しているそうです。
こちらの生徒さんは、陶芸といえばの「ろくろ回し」に挑戦されていました。「年齢は関係ありません。全くの初心者でも一からお教えしますし、逆に慣れている方はこの工房を長時間・多回数ご利用いただけます」と娘さん。
例年5月末には「陶芸まつり」開催
例年5月末の土日には、恒例の「陶芸まつり」(参加無料)を開催します。生徒さんの作品展示ほか、この後の記事で紹介する一風変わった場所を含め、周辺エリアを開放。見て良し、散策して良しのイベントなので、ぜひ参加してみてください。
教室の詳細や「陶芸まつり」については、「クラアート21」のホームページをご覧ください。
3.巨大観音、道路の謎オブジェも?「陶芸館・コレクション」
実は「そばの陶芸館」を出る前、おもむろにお店の庭を案内してくださった髙橋さん。お庭には夏ミカンや松の木があったりと風流でしたが、急に二宮金次郎の像が出てきたりとなかなかに独創的です。
そんなお庭を抜けると突如、5メートルほどの高さがある「二人観音」が現れました。あまりの迫力に何か凄みを感じます・・・。
「これは庭に生えていた木が伸びすぎて伐採したとき、木のくぼみとかが観音様に見えたから像に仕立てたんですよ」。お腹の部分の膨らみや、着物裾の様な形、足の様に削れている部分は、全く人間の手を加えていないそう。木の面白さもさることながら、「観音様に見えた」髙橋さんの想像力が素敵ですね。それにしても、観音様に見られている様で変な緊迫感がありました。
工場の壁にあるオブジェ
観音様に別れを告げ、次なる目的地に向かう途中。そばの陶芸館から、新幹線の高架下伝いに歩いていくと、道路に不思議なオブジェが・・・。
記者が思わず「髙橋さん、これは・・・???」と聞くと、
「猪目模様のオブジェ。縁起がいいから」
なるほど。ちなみに、猪目模様は、神社などで見かけられるハートマークの模様のことです。魔除などの効果があります。髙橋さんが所有する工場の壁に飾ったそうです。
4.白蛇様を祀る新横浜唯一の神社「蛇骨神社」
陶芸教室や陶芸館から徒歩1、2分ほど、コンビニエンスストア裏に佇む「蛇骨(蛇幸都)神社」にやってきました。蛇骨神社は白蛇が祀られていて、無病息災や疫病退散にご利益があるそうです。町なかにある小さな神社ながらも、知る人ぞ知る神社として都内や横須賀方面からも参拝に訪れる方がいるスポットです。
こちらの神社は髙橋さんが管理をしていて、例年9月には例祭を開催します。立派なお神輿がお目見えするほか、地域のお囃子団体も参加する賑やかなお祭りになるとか。さらに例年大晦日の夜10時ごろから元日にかけて「越年祭」も実施します。
- 行事の情報は、鳥居横の掲示板に張り出されているので、お立ち寄りの際はチェックしてみてくださいね。
タウンニュースで以前、「例祭」の様子を取材しました。https://www.townnews.co.jp/0103/2020/10/01/544641.html
記念撮影にどうぞ!ハートの木もある
神社を振り返ると、葉の部分の形がハートに見えるという「ハートの木」が。髙橋さんがご好意で用意したという椅子もあるので、お友達やご家族で一枚どうぞ。
5.気分は冒険者・ダンジョン気分が味わえる「洞窟」
長いレポートもいよいよ終盤戦。蛇骨神社から戻り、もう一度観音様がいたお庭へ。そこからお店の裏にぐるりと回ると、不可思議なレンガ造りの部屋に案内されました。
どんどん先へ行く髙橋さん。何とか置いていかれまいと入り口に足を踏み入れると、ひんやりとした空気が顔を包みました。岩肌むき出しの通路に、ピチョン、ピチョン・・・という水音がこだましています。ここ、本当に新横浜なのでしょうか。ゲーム好きの記者、異世界に来た様でテンションが上がります。
歩を進めていくと・・・まごうことなき「洞窟」です。髙橋さんによると、こちらは戦前、氷を作るための湧水を採取するために掘られた洞窟だそうです。今は髙橋さんが管理し、蛍光灯をつけたり、洞窟の中に彫刻を置いたりしています。
そしてこの洞窟、陶芸教室クラアート21の記事内で紹介した「陶芸まつり」の日だけ、無料開放されるのです!!この他、観音様や敷地内にある茶室、飼育しているクジャクなども無料で公開します。好奇心旺盛な髙橋さん。「やりたいことや興味があることをやっているうちに、色々できてしまった」とにっこり。
- それにしても、コンテンツが充実しすぎていて、ちょっとしたテーマパーク気分が味わえますね。
6.レポートのまとめ
高層ビルが立ち並ぶ新横浜駅前から、少し歩いただけでこんなエリアがあったとは驚きました。みなさんもそばの陶芸館さんでお昼を食べてから、ぜひ周辺を散策してみては。この記事では紹介しきれなかった秘密に出会えるかもしれません。