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【潜入レポ・その2】茅ヶ崎『ノマド家』という働き方・生き方 フリーランスの住人、コロナの影響は?

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(左から)Webのスキルや仕事獲得のために奮闘する傍ら、サーフィンを満喫する須田春菜さん(25)、フリーとしてのスキルを磨き、長野へ移住を決めた志方直樹さん(33)、2年半で頼りにされる存在に成長した管理人の水谷優斗さん(26)、企業への就職やフリーランスとしての働き方、どちらも見据えてプログラミングを学ぶ大学休学中の速水渚さん(21)

【潜入レポ・その1 住人は全員フリーランス】では、茅ヶ崎市東海岸南のフリーランス向けのシェアハウス『ノマド家』の誕生秘話や、その人気の理由についてレポートしました。今や、働き方は「生き方」とも言える時代。続く【その2】では、ノマド家での働き方や新型コロナの影響について、住人と辻本拓磨代表(26)に聞きました。

幸せ求め独立、湘南へ

6LDKの一軒家の「ノマド家」では現在、年齢も出身も、肩書きもさまざまな若者8人が寝起きをともにしています。共通しているのは、”フリーランス”という働き方だけです。
7月の平日の午前中。出迎えてくれたのは、開所当初から入居し、現在はノマド家の管理人を務める水谷優斗さん(26)。大学卒業後、一般企業に勤めるも「このまま勤めていても、幸せになれないな」と感じていた矢先、SNSでノマド家の初期メンバー募集の投稿を目にしたそうです。

フリーランスとしてのスキルも知識も一切ありませんでしたが、「今ここで逃したら、一生出合うことは無いんだろうなって。『一期一会』を大事にしたい」と、一念発起。愛知県からノマド家へ引っ越してきました。

水谷さんはほかの住人のサポートもあり、Webのスキルを習得。現在はフリーの「Webマーケター」として週3日、サザンビーチ前の企業に常駐勤務し、残り2日は完全フリーランスとして、クライアントから受注した業務をこなす充実した日々を送っています。

「サザンビーチの目の前で働けるっていうだけで、幸福度が高いと感じます。言ってみれば、人って自分の幸福度を高めるために存在していると思うんです。だから、『会社勤めが辛い』とか『ブラック企業で12時間労働』とか言っている友人に『こんな働き方や生き方もあるんだよ、良かったら住んでみて』っていうスタンスで提案することもあります」と微笑みます。

相模湾や江の島、富士山を一望できるサザンビーチ前のオフィス。「こんな環境で働けるだけで、幸福度が高い」と水谷さん

実際、大学時代の先輩も入居し、ともにフリーランスとして切磋琢磨しています。「仲間がいるから頑張れる。きっと一人だったら挫折していたと思う。自分はノマド家に育てられた感があります」

フリーランス・ノマド家歴約2年。今や、フリーの先輩・管理人として、メンバーを支える頼もしい存在です。

ライフステージに合わせ臨機応変に

水谷さんのように長く住み続ける人もいれば、期間限定で住む人や、新たなステップを踏む人もいます。

発起人で代表の辻本さんもそのひとり。鎌倉でノマド家を立ち上げ、茅ヶ崎に移転して軌道に乗ってきたのを機に、パートナーと暮らすために拠点を大阪に移しました。フリーランスやシェアハウスの長所は、ステップアップや結婚、育児、親の介護など、人生のターニングポイントやライフステージに合わせて臨機応変に対応できる点にありますが、辻本さんは身を以って範を示したと言えるでしょう。

リビングでは各々パソコンに向かって仕事をしたり、読書をしたり。スキルや情報交換を行う仕事の場でもあり、食事やゲームなどをする憩いの場にも

また、「シカくん」の愛称で親しまれている志方直樹さん(33)は、インタビュー日の数日後に長野への転居が決まっていました。京都出身でスノーボードをライフワークとする志方さんは、海外のシェアハウス経験者。リモートで海外でも働けるスキルを身につけたいと考えていたところ、ノマド家に出合ったそうです。1年間暮らし、長野県でバーを開くために卒業を決めました。「やりたいことは全て挑戦したい」と気さくに笑います。

現在100人を超える入居希望者がいますが、管理人を務める水谷さんは「ここはお互いのスキルを共有したり、高め合う場所です。端から『仕事がもらえる』『仕事がほしい』というスタンスで入居しようとしてくる人は求めていません」ときっぱりと言い切ります。

コロナは無風、むしろ追い風に

新型コロナに伴う営業自粛や社会情勢を受け、経済的に厳しい状況に追い込まれているフリーランスも少なくありません。そんな中、辻本さんは「人それぞれですが、自分は無風どころか、むしろ収入は増えました」と語ります。

発起人の辻本さん(右下)

シェアハウス事業と並行して、Webディレクターとして小規模事業者向けにWebサイトやSEOコンテンツ(アクセス数増のための仕掛け)の制作のほか、広告運用代行やSNSマーケティングの支援を行っている辻本さんの場合は、特に追い風になった。

「今回のコロナの影響で副業する人が増えて、フリーランスを目指す人も増えました。結果、自分が手掛けるフリーランス向けのメディアのPV数がめちゃめちゃ増えて、同時にクラウドソーシングサービスやエージェント紹介、プログラミングスクールなどアフィリエイト収入が5倍くらい増えました」

ほかの住人もほとんど影響を受けなかったといい、パソコンやタブレットひとつで仕事ができるWeb系の強さを見せつける結果になりました。

今後について辻本代表は、「鎌倉、茅ヶ崎に次いで第3号・4号となるノマド家を湘南エリアで増やしていきたい。最終的には、50人規模のアパートやマンションの借り上げて、フリーランスが集まる街のようなシェアハウスやコミュニティを創れれば」と意気込みます。

もちろん、有言実行。

すでにいくつかの企業に提案中だというのだから頼もしい限りです。

住人同士でフリーランスとしてのスキルを向上させつつ、人脈や仕事の幅を広げられる「ノマド家」。ますますこの「ノマド家」という働き方、生き方から目が離せませんね。

この記事タウンニュース茅ヶ崎版・Web限定記事(2020年7月24日号)掲載分を加筆・修正したものです】

■ノマド家【URL】https://sojikun.com/ 
■LINE登録【URL】https://line.me/R/ti/p/%40pkg4632r

▼前回【その1】では、ノマド家の魅力について紹介しています。

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住所

神奈川県茅ヶ崎市東海岸南2−4−51

公開日:2021-04-23

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