最近、人気が復活しつつある「落語」。その落語を多くの人に知ってもらおうと、定期的に落語会を開く企業が横浜市南区万世町にあるリフォーム会社「株式会社松下工業所」(松下信之社長)です。
この落語会では、林家正蔵さんの弟子である林家たけ平さんが毎回出演しているとか。2021年7月24日に「横浜にぎわい座」で行われた落語会に行ってみました。
なぜリフォーム会社が「落語」
その前に、なぜリフォーム会社が「落語」なのでしょうか。
同社の松下社長は約90年続く「松下工業所」の3代目。学生のころからイベントが大好きで、学園祭でも率先して動いていたそうです。1989年には、留学生1,000人を東京・夢の島競技場に集め、「留学生五輪」を開いたというから、その行動力はすごいですね。
その後も首相経験者を招いての船上交流会など、スケールの大きいイベントを企画しており、「自分がやりたいことをやっているだけでよ」と話していました。落語や講談、プロレスが好きなことから、「それなら自分でやってみよう」ということで、落語会を始めたそうです。
さて、落語会へ
会場の「横浜にぎわい座」はあの桂歌丸さんらが設立に奔走して作られたもの。歌丸さんも亡くなるまで「館長」を務めていました。
同社の落語会はこの場所の地下2階で開かれています。入場料は995円。落語会では数千円するものもおおいですから、お値打ちですね。検温・消毒に連絡先などを用紙に記入して入場。会場には約60人が間隔をあけて座っていました。
林家なな子さん
最初に登場したのは、たけ平さんの「妹弟子」にあたる林家なな子さん。
落語のほか「南京玉すだれ」を披露しました。糸で結ばれた竹串を起用に操り「スカイツリー」や「魚」を表していました。相当な練習を重ねたと思われます。
林家たけ平さん
換気を含む休憩を挟んで、いよいよたけ平さんの登場。
たけ平さんは、明治期の落語家・三遊亭圓朝さんによって創作された怪談噺として有名な「真景累ヶ淵」の中から「豊志賀の死」を披露。浄瑠璃の女性師匠と歳の離れた弟子、2人を取り巻く人々を約1時間にわたって演じたたけ平さんは「後からゾクっとするところが怪談噺の良さ」と語りました。
聴いているとあっという間の1時間で、怪談噺ですから、大笑いするようなそうありませんでしたが、引き込まれるような感じを受けました。
- たけ平さんは2001年に林家こぶ平さん(現・正蔵さん)に弟子入り。NHK新人演芸大賞を受賞するなどの実力派で、本名が「海老名」であることから、神奈川県海老名市でも落語会を多く開いています。
これからの予定
同社による次回の落語会は2021年8月16日午後5時から今回と同じ「横浜にぎわい座」で。たけ平さんが「札所の霊験」を演じます。入場料995円です。
また、8月20日には、たけ平さんが歌手の有馬梨奈さんを迎えて「たけ平の昭和のお色気歌謡講座」を泰生ポーチ=横浜市中区相生町=で午後6時30分から開きます。昭和に生まれた「時には娼婦のように」「後ろから前から」「鶯谷ミュージックホール」などの色っぽさを感じさせる曲について、誕生のエピソードなどを解説くてくれるとのこと。入場料500円。
問い合わせはともに松下社長【電話】090-8582-6339