アートから「防災」考える 横浜市南区の冬の風物詩「光のぷろむなぁど」2021年もスタート

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アートから「防災」考える  横浜市南区の冬の風物詩「光のぷろむなぁど」2021年もスタート
光のアート作品を公園に展示(2019年)

2008年から毎年12月に横浜市南区の蒔田公園で光のアートイベント「光のぷろむなぁど」を行っている市民団体「大岡川アートプロジェクト実行委員会」。2020年は新型コロナウイルスの影響を受けて、例年とは異なり、アート作品の展示、コンサート、屋台出店などを実施せず、代わりに、過去の開催で展示したアート作品を新たに並べた動画を制作しました。その様子は以前もお伝えした通りです。

  • 2021年は新型コロナウイルスの影響を踏まえつつ、2019年までの開催形式に戻せるよう、準備が始まっています。今回は「防災」をテーマにするとのことで、その意図などを実行委員会に聞きました。

2013年は南区制70周年を祝い、キャンドルで区の花である桜の花びらと「70」を描いた

2020年は動画公開

同実行委員会は2008年から毎年、12月に光のアート作品を公園に展示したり、音楽演奏、屋台での飲食物販売を行ってきました。しかし、昨年は新型コロナウイルスの影響から来場者参加型のイベントを取り止め、アート作品を撮影した動画をYouTubeで公開するだけにとどめました。

2021年はこれまでの形に

実行委員会によると、「動画はとても良いという声を聞きましたが、やはりリアル開催がないと寂しい」という声もあったとのこと。このイベントが始まった趣旨が「地域と地域、人と人をつなぐ」というところにあり、オンラインでのコミュニケーションでは限界がありました。そこで、2021年は感染状況を考慮しつつ、公園に作品を展示し、見物してもらうこれまでの方法を目指すといいます。

すでに市の文化芸術活動支援事業「ヨコハマアートサイト2021」に採択されており、補助金を得ることが決まっています。具体的な計画の着手へ向けて、これまで協力を得ていた町内会や公共施設、学校関係者に意見を聞く準備をしており、これからそれを本格化させます。

防災でつながりを作る

同委員会は、コロナ禍で地域行事の多くが中止になったことで、住民のつながりが断たれていることを危惧しています。

委員の一人は「この1年以上、蒔田公園を使った町内会の活動がほとんどできていない。今まで集まって顔を合わせていた人を見かけなくなったという声も聞く」と言います。

  • そこで、今回の光のぷろむなぁどでは、地域の誰もが関係する「防災」をキーワードに、災害時の避難方法や行動について考える機会を設けたり、会場の蒔田公園がある蒔田地区を中心に、地域の担い手となる町内会長や消防団員にインタビューを行い、紙媒体やWebで発信することも計画しています。

開催へ向けてアイデアを出し合う関係者(2017年)

同委員会は「私たちは単にアート作品を見せるだけではなく、地域と地域、人と人とのつながりを作ることが一番の目的。防災について考えることを通してそのメッセージを伝えていきたい」と話しており、2021年12月にイベントを行えるよう、準備を進めています。これからも同委員会の動きを紹介していきます。

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住所

神奈川県横浜市南区宿町1-1 蒔田公園

問い合わせ

大岡川アートプロジェクト実行委員会

メールアドレス

ohokagawaart.koho@gmail.com

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公開日:2021-07-31

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