「お寺は貴重な地域資源」。小田原市内の古刹「東際寺」平本住職が仕掛ける地域活性化の妙策とは?

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2020年に大改修が完了し、一層美しく甦った東際寺の本堂

小田原市小竹にある古刹「東際寺」は、1391年に足利氏満により創建された由緒ある寺院です。本堂正面は開放感あふれる芝生になっており、納骨堂は多くの人に利用されています。

「人は人でしか磨かれない」

住職を務めるのは平本祥啓さん(取材時37歳)。大学卒業後、埼玉県新座市にある平林寺専門道場での3年間の修行を終え、祖父の跡を継ぎ東際寺の住職になりました。その後、寺離れが叫ばれる中「色々な分野の人とつながり、社会勉強を深めたい」と(公社)小田原青年会議所(小田原JC)の会員になり、「人は人でしか磨かれない」という考えも、JCを通じて学んだといいます。

神奈川県の仏教青年会やJCの宗教部会でも要職を歴任した平本祥啓住職

住職は若きアイデアマン

小田原は市内に約170カ所も寺院がある”寺町”。地域資源としてのお寺の魅力を発信することで先祖が大事に護ってきたお寺を次の時代につなげたい」と、2019年には「お寺魅力体験プロジェクト」を企画。親子連れや外国人など100人超が参加し、東際寺での苔玉づくりや、床の間をミニチュアの枯れ山水にするなど、注目を集めました。特に参加者が先祖への感謝を記した風船を飛ばす「祈りの風船」は好評だったとか。「住職としてではなくJCメンバーとして暗中模索の中、一般のメンバーと意見を交わし試行錯誤を繰り返す中で開催したところに意義があったのではないかと思います」

お寺魅力体験プロジェクトで、参加者が先祖への感謝の言葉を記した風船を飛ばした「祈りの風船」

さらに同年、県西1市3町の28カ寺をカードで紹介する「お寺トランプ」も発案。完成したカードは参加した各寺院で配布され、すべてそろえるとトランプとして遊べるユニークさが話題となりました。

平本住職を中心に会議の中で様々な意見を取り込んで完成した「お寺トランプ」

「寺院×農業×学生」で地域を豊かに

平本さんは市内の「禅龍寺」でも住職を兼務しています。東京大学の学生団体「Agrlien」との協力で、禅龍寺の境内にあった耕作放棄地を開墾し、小田原発の「下中たまねぎ」などの栽培に取り組んでいます。

「禅龍寺」の農地で、大学生たちが農作物を栽培

収穫した野菜は県内や都内の飲食店などに販売し、地域経済の活性化にもつなげるという同事業。「活動に共感の輪が広がり、女優の羽田美智子さんなども協力して下さっています」と平本住職。「今後は東際寺でも地域に貢献していきたい」と話しています。

住所

神奈川県小田原市小竹1686 

問い合わせ

臨済宗建長寺派 小竹山 東際寺

電話

0465-43-0459

0465-43-0459

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公開日:2021-09-30

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