市立東住吉小学校(片山純子校長)の5年生が11月18日、特別授業でセンサリーマップづくりに挑戦した。
感じ方の多様性を認める心を
センサリーマップとは音や光、においといった目に見えない感覚情報を地図上に表し、可視化するもの。海外の美術館などでは聴覚や視覚などの感覚に過敏な人への配慮として作成されている。授業は明治大学建築環境計画研究室の学生らが講師になって実施。児童はグループに分かれて、騒音計と照度計を使って数値を測りながら学校内で音や光、においなどを調べた。地図上には「音がうるさい、静か」「光がまぶしい、暗い」「においが気になる」などの情報をシールで貼って示した。
この授業のもう一つの目的が同じ音や光でも感じ方が人によって違い、感覚を数値で示して地図にすることで落ち着く場所や苦手な場所があることを学ぶことにある。感じ方の多様性を認める心を育てることにもつながるという。
よりよい社会つくるため
参加した女子児童の一人は「学校内にこんなにいろいろな音や光があることに驚いた。作った地図がうるさい音が苦手な人の役に立てばいいなと思った」と感想を述べた。同大4年の高橋徹さんは「目に見えない感覚に対して生きづらさを抱えている人がいることを知ってもらい、よりよい社会をつくるきっかけになったら」と話した。
学校によると、音に過敏な児童もいて、徒競走のスタート時のピストルをやめるなどの配慮をしている。