登戸事件きょう2年 子どもの安全、一丸で  多摩区「見守りの日」継続

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登戸事件きょう2年 子どもの安全、一丸で  多摩区「見守りの日」継続
小学校の校門前で見守る多摩署員=同署提供

 多摩区登戸新町における刺傷事件の発生から、きょう5月28日で2年が経った。事件の翌月以降、多摩区では毎月28日を「多摩区子ども見守りの日」と定め、安全・安心に向けた意識を共有。区役所や多摩警察署、町会等により区内各所で見守り活動が続いている。

 多摩区と多摩警察署、関係団体は、事件の翌月に緊急会議を2回にわたり実施。「子ども見守りの日」の運用を開始した。カリタス学園を含む区内15小学校を対象に、毎月28日を中心に見守り活動を展開している。

 「見守りの日」に区は朝7時30分から約1時間、登戸小と宿河原小、中野島小の3校周辺を青色回転灯パトロール車で巡回。多摩署は登校時間に合わせ、署員1人から2人が区内小学校の校門に立ち、児童へのあいさつや声がけを行う。多摩区町会連合会の濃沼健夫会長は「28日を特別な日として、各町会では登下校の見守りをしている。多摩区で起きた悲しい事件を決して忘れてはいけない」と思いを話す。

交差点付近に立つ町会役員(昨年5月28日)

 藤井智弘区長は「見守り活動は区役所や警察署とともに、地域の皆さんに取り組んでいただいて継続している。ありがたいことであり、今後も子どもたちの安全と安心を守っていきたい」とコメント。多摩署は「子どもの安全を守ることは警察の使命。気を引き締めていく」としている。

 事件で被害を受けたカリタス学園は今月18日、「お心を寄せてくださる皆さまへ〜事件から2年目を迎えて〜」と題し、齋藤哲郎理事長と内藤貞子小学校長の連名でウェブサイトにメッセージを掲載。寄せられた多くの慰めや励ましの言葉に対し、感謝を表している。

「地域の目」増やす

 「見守りの日」に限らず、区内では独自の取り組みが続く。区は「防犯パトロール中」と書かれた車両用マグネットシートを活用。一昨年の夏以降、登戸郵便局に100枚、多摩安全運転管理者会に60枚、多摩区老人クラブ連合会に15枚寄贈している。一昨年12月には、見回り用に目立つピンク色の帽子を区民向けに作製。希望する町会や老人会にこれまで200個以上配布し、見守り効果を後押ししている。

 多摩署は注意喚起のため一昨年7月から、不審者等の発生地点を示した地図をツイッターで配信。現在、フォロワーは2100人を超える。

川崎市町内会・自治会ページ

住所

神奈川県川崎市多摩区

公開日:2021-05-28

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