受験シーズン到来！「合格祈願」に訪れたい横須賀の神社を巡ってみた

　いよいよ本格的な受験シーズンがやってきました。試験や発表を前にした学生さんたちはドキドキですよね。記者も20年以上前、同じ心境でした。これまでの皆さんの努力が実を結びますように！そんな願いを込めて、横須賀市にある神社の特色ある「合格祈願」を紹介します。希望校への合格に向けて、運も味方につけましょう！

久里浜天神社

　まず訪れたのは、久里浜天神社。地元では「天神さん」の愛称で親しまれています。学問の神様・菅原道真公を祀った神社で、神牛に跨る威厳ある像を拝むことが出来ます。

　創建は万治３（1660）年。江戸時代の農民で内川新田の開発にも携わった土木技術者の砂村新左衛門が、道真公の御分霊を観請し、新田鎮守の神社として祀ったのが始まりです。三浦半島に88社ある神社のうち、道真公を主祭神としているのはここだけ。自分の体の痛いところ、直してほしいところと、神牛の同じ箇所とを交互に撫でると、願いが叶うと言われています。受験生であれば「頭」ですかね。最近、物忘れがひどい記者もとりあえずスリスリ。

絵馬は2枚1組、当日祈願も

　絵馬は「試験前の願掛け用」と「合格した際のお礼用」の２枚１組になっています。とてもカラフルで、どこか可愛らしくも思えるデザインです。

　「受験必勝！当日祈願」として、受験当日の朝(8:30〜9:00頃)に「受験生が悔いなく全力を発揮できますように！」と社殿で祝詞を奏上し、神職が代理祈願をする祈祷もあります。2日前までに電話予約が必要です。

2022年中、完成目指し社務所改修

　氏子総代を務めるのは、近隣にアーケードを構える久里浜仲通り商店街で製茶店「はしもと茶舗」を営む橋本篤一郎さん。内川町内会の会員など約280人の氏子さんたちが、神社の管理をお手伝いしています。現在、社務所の立て直しを計画中とのことで、2022年中の完成を目指しているそう。木造2階のモダンな建物に生まれ変わるようです。

連絡先　久里浜天神社
電話　046-835-3703
住所　神奈川県横須賀市久里浜5-19-3

西叶神社

　次に向かったのは、西叶神社。「西」とつけましたが、正式名称は叶神社と言います。実は浦賀港をはさんでもう1つ、こちらと向かい合うような形で神社があります。それと区別するために、地元では「西」叶神社と「東」叶神社と呼ばれています。

　２つの神社は、養和元（1181）年に僧・文覚が、源氏再興のために京都・石清水八幡宮の心霊を迎えたことに始まります。平家滅亡により、その願いが叶えられた文治2（1186）年に「叶大明神」の称号が与えられたと伝えられています。

西で勾玉、東で袋

　社務所に行くと、可愛いらしいお守りを発見！西叶神社の「勾玉（まがたま）」を東叶神社の「お守り袋」に納めて身につけると、「恋愛成就」に繋がるという噂がここ数年の間で広まり、特に若い女性に人気を博しています。最近では、学生さんが「合格祈願」として訪れるほか、「叶」という漢字がカタカナの「ロ」と「ト」にも見えることから、宝くじのロトを買う人が当選を願いにくるそうです。

　となると「袋」をゲットするしかありません。浦賀港を行き来する「浦賀の渡し船」で東側へGO！

連絡先　西叶神社
電話　046-841-0179
住所　神奈川県横須賀市西浦賀1-1-13　　　　　　　　　　　　　

東叶神社

　ユラユラと船に揺られ、東叶神社に到着！「袋」は手に入れたものの、何やら一風変わったお守りもありました。

勝海舟ゆかりの地

　青い海に悠々と漂う船――。「勝守（かつまもり）」と書かれていました。万延元（1860）年、咸臨丸で渡米した勝海舟が太平洋横断前の願掛けとして、こちらに沸いている井戸で水垢離（みずごり）をした後、裏山にある明神山の山頂で断食をしたと言われています。こうした史実に基づき「荒波の如く様々な困難を乗り越えられることが出来ますように！」と祈祷されたお守りで、受験やスポーツ、競争相手、人生などに勝つ！もしくは旅行や海外渡航、海上安全などの意味合いで、身につける人も多いそうです。