JR東逗子駅が4月1日、開業から70年を迎えた。これを記念して、地元関係者が記念事業実行委員会を結成。秋の式典開催や小冊子の発行に向けて動き出した。「東逗子の歴史を伝え、魅力あるまちづくりにつなげたい」と意気込んでいる。東逗子駅開業70周年実行委員会の発足式が4月3日、市商工会館で開かれた。
当日は桐ケ谷覚市長や東日本旅客鉄道㈱の曽我圭一圭一逗子駅長のほか、近隣商店街や商工会、自治会関係者らが出席。実行委員長には元県議会議員の矢部房男さんが就任した。
東逗子駅は当時の国鉄が設置したものではなく、住民の誘致運動によって作られた請願駅。そのため、用地買収や駅舎建設などの整備費は地域住民たちが負担した。開業から70年を迎え、こうした歴史を知ってほしいと法勝寺(沼間)の前住職で当時の運動に尽力した三田村鳳治さん(100)【https://www.townnews.co.jp/0503/2022/04/15/621163.html】が周囲に話したことをきっかけに、有志が準備を進めていた。
相談役に就任した三田村さんは「戦後、食料もままならない混乱期にまちのためと奔走した人たちがいたからこそ、東逗子の今がある」とあいさつ。国鉄に何度も足を運び、議会に議員を送り出して行政に働きかけ、莫大な費用集めに苦心するなど数々の難題を乗り越えた当時を振り返り、「運動に携わったのは私だけになったが、今日の会が開かれて仲間たちも喜んでいると思う」と語った。委員長に就任した矢部さんは自身が母親のお腹にいる時に駅が開業したエピソードを披露し、「これからの街の発展につなげたい」と話していた。
実行委では、開業当時の資料やかつての様子を伝える写真などを募集している。詳細や問い合わせは市商工会内(046・873・2774)
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