茅ヶ崎と藤沢の市境で、ディスプレイ装飾業を手掛ける久保徹さん(61)が、4月から木工作業所を「DIYレンタルスペース」として地域に開放しています。「今まで現場の仕事ばかりで、地元との関わりはなかったけれど、コロナを機に地域に目を向けるようになった。せっかく広い空間や機材があるので、地域の方たちにDIYなどで有効活用してもらえれば」と呼び掛けます。
作業所があるのは、茅ケ崎里山公園から北部へ1Kmほど進んだ丘の上。畑の中にぽつんと佇む白い建物が目印です。
「都合さえ合えば、365日24時間対応可能です。夜間に多少の音が出たとしても、なんせ周りには豚と野菜しかいないから」と久保さんは茶目っ気たっぷりに笑います。
スペース利用は1時間1000円〜と安価で、電動ドライバーやノコ、サンダーなどの工具は使い放題。「木材カットのお手伝いや木工のアドバイスもさせていただきます。天井高6mを活用したドローン撮影や、仮設舞台でのイベントなど、自由な発想で利用してほしい」
コロナで生活が一変、空いた時間で地域交流
コロナ前は、パシフィコ横浜や東京ビッグサイトなどで開催される展示会のブースや装飾を手掛け、多忙だった久保さん。東京五輪の会場設営の仕事も決まっていたそうです。
しかし、コロナで状況は一変。イベントは全て中止になり、「仕事は見事に無くなりました。2年経った今も状況は変わりません」
突如、ぽっかりと空いた時間。作業所の片付けを機に、地元向けのSNSを通じて、DIY愛好者に木材カットや端材の提供をするように。「ホームセンターでは、持ち込みの木材はカットしてもらえないから、ニーズがある。大阪の人間やから、人とわいわいしゃべるのが楽しい」
こどもの日には、高さ4mの巨大ジャングルジムを設営し、子育て世代に参加を呼び掛けた。「もっと地域とのつながりが持てれば、うれしい」
キエーロを作ろう6月4日、久保さんの工房で
タウンニュース茅ヶ崎編集室では「#ちがすき」の活動の一環として、久保さんと連携し、6月4日(土)に木製コンポスト「キエーロ」の製作ワークショップを行います。所要時間は約2時間。会場はレンタルスペース「MEE工房」(藤沢市打戻3173の2・駐車場あり)。
キエーロは、土の中に生ごみを入れてバクテリアと太陽光、通風の力で分解する「生ごみ処理機」。においや虫が発生しにくいのが特徴です。今回は、コンパクトなベランダサイズを製作します。
当日は午後1時から、講師が使い方などを解説。材料費4000円(黒土は別途)。定員5組(応募多数の場合は抽選)。完成したキエーロ搬出入は各自で。
ワークショップ応募多数につき、募集は締め切り
応募多数につき、募集は締め切っていますが、久保さんは「個別のキエーロ製作や販売も承っています。気軽にご相談ください」と話しています。
■Instagram @meekoubou