鎌倉市二階堂の覚園寺の薬師堂で、北条義時の位牌のお披露目開眼法要が義時の命日である6月13日に行われた。
今回は、大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の主人公・義時の799回目の命日に合わせ、伝統鎌倉彫事業協同組合が鎌倉彫の位牌を制作。位牌に刻まれた戒名は「當寺本願北條寺殿徳崇大居士」。
法要には、檀家や鎌倉彫組合関係者が参列。薬師堂前にも焼香をする人の列が連なった。
覚園寺は、薬師如来を信仰していた義時が建てた大倉薬師堂が前身。現在の薬師堂には、覚園寺を開山した初代住職・智海心慧、大倉薬師堂を覚園寺と名付け整備した9代執権北条貞時、現在の薬師堂を再興した足利尊氏の位牌が並んでおり、義時の位牌が加わった。
同寺で義時の法要の場を設けるのは初。仲田順昌住職は「大河ドラマで注目される本年だからこそ、寺の起源となる義時公のお位牌を作成し、後世に残そうと考えた。鎌倉彫職人による魂が宿ったお位牌が鎌倉時代に思いを馳せ、人々の心をつなぎ、我々に勇気と元気、知恵を与え続けることを願う」と話した。