川崎市内で20歳から40歳までの若手経営者らがまちづくり活動に取り組む一般社団法人川崎青年会議所(J C)。70年以上の歴史を持ち、市内経済活動を牽引する企業の経営者や政治家なども数多く輩出してきています。様々な活動はどのようにして生まれるのか。ある日の委員会に潜入してみました。
アイデアは親睦の中から
この日潜入した委員会では、会員が経営する鉄板焼きレストランが会場になっていました。入会検討中のオブザーバーも含め13人が出席し、間もなく迎える卒業式事業の詳細をしっかりと決めていきます。
事業や会議の冒頭にはセレモニーを行い、意思統一を図ります。
- 毎回青年会議所として、明るい豊かな社会を構築するために、ボランティアや行政改革などの社会的課題に積極的に取り組む活動意義を確認し、意識を高めているようでした。
議長が選出されて、いよいよ本題の協議へ。協議といっても堅苦しさはなく、ざっくばらんに意見を出し合い、内容を固めていくといった感じで進んでいきます。
この日の議題はこれまで様々な活動を共にしてきた仲間を送り出す卒業式について。当日の受付、誘導係、撮影係などの役割分担決め、会員同士の関係性から花束贈呈は誰が誰に渡すかなども話し合われました。卒業する仲間を喜ばせようと、笑顔ながら真剣に意見交換する様子を見ていると普段からの会員の繋がりの深さが感じられます。
JCの活動は1年単位で行われており、講演会などの事業はこうした委員会の場で決められていきます。
一通り協議事項についての話が終わると、懇親会にうつります。
懇親会ではお互いの仕事の近況報告や、趣味の話など、委員会の時とは違う顔をのぞかせます。この日は入会検討中のオブザーバー参加の人がいましたが、食べ歩きが趣味という話題から、一気に打ち解けていました。一方では仕事でつながりのある企業を紹介したりなど、ビジネスの広がりを感じさせる場面もありました。
- こうした日頃の活動が人脈や仕事の発展にもつながっているのですね。
どんな人たちが活動しているの?
現在川崎J Cでは士業、不動産業、建築業、飲食業、デザイン業、地方議員、神職、僧侶など幅広い業種のメンバーが活躍しています。今回は3人の方に登場いただき、会についての魅力を聞いてみました。
木村 正さん
2016年入会。不動産業、代表。経営者として売上、利益を出すのは当たりまえ。それをクリアした後にやるべき事は「地域社会への貢献」だという木村さん。こう考え始めた時にある人との縁で川崎青年会議所に携わることになったと言います。
様々な任意団体がある中でJCの魅力の一つは長い歴史。「ご年配の先輩方と交流できる機会も多くあり、それが自分の成長に寄与していると思います」とも。同世代の経営者の友人ができた事も大きな財産だと言います。
- 「これからも仲間たちと楽しみながら活動を続けていきたいと思います」
坂内はるかさん
2019年入会。エステ業、飲食業代表。JCは自分をさらに成長させてくれる機会や、そのような場を与えてくれる場だという坂内さん。
同年代の異業種の人たちが集まっていて、普段仕事で出会うことのない人たちとも接点をもつことから、ビジネスや人生の大きな糧にもなっていると言います。
- 「年に数回あるゴルフ部会では、卒業された先輩方や現役メンバーと近況報告しあったり、たわいもない話をしながらお酒を飲んだり、それもまた楽しみの一つです」と魅力を語ります。
中野絢斗さん
2020年、22歳で入会。大手電機メーカー勤務。大学時代にJCが取り組んでいる日本とロシアの学生交流事業に参加したことが縁だったという中野さん。JCの魅力は「多種多様な学びと出逢い」だと言います。経営者や士業の人が多い印象のJCですが、中野さんのような会社員も増えてきているとのこと。
地域はもちろん、日本全国や全世界にネットワークをもつJC。「会社員生活だけでは絶対に出会わないような世界中の方々と知り合い、活動し、大きな大きな刺激と学びを日々いただいています」と力説。
- 「在籍3年ですが、もっと早く入ればよかったと感じています。本当に得られるものが多い場所です。少しでも関心のある方はぜひ一度見学にいらしてください。ご一緒に活動できるとうれしいです。お待ちしています」
仲間との交流、部会も充実
同会では会員同士の交流を深めるために、茶道、ゴルフ、野球、ラグビーなどの部会(クラブ活動)も活発に行っています。
川崎青年会議所で一緒に活動してみませんか
青年会議所は満20歳から40歳の若者が「社会への奉仕」「個人の修練」「世界との友情」の3つの信条に基づき、より良い社会づくりを目指し、ボランティアや行政改革などの社会的課題に積極的に取り組む組織です。現在、全国に691の青年会議所があり、35,000人のメンバーがいます。広域な活動に参加すれば交流の幅も広がります。
川崎青年会議所は1951年に全国で22番目に発足。現在、会員は○○人が所属し、さまざまな職業の人たちが集まり、各自の目標を持ち地域社会のため、さらには全国・全世界を視野に入れた活動をしています。国籍・性別・宗教の別なく、経営者でなくても「品格ある青年」であれば、入会できます。
- 会員は随時募集中。詳細は公式ウェブサイトの問い合わせフォームから。