町田市南地区内で福祉分野を中心に活躍する団体が一堂に会し、福祉に関する相談や展示、手作り品販売コーナーなどを出展する「南地区福祉フェア」が9月4日(日)、南市民センター(金森4の5の6)を会場に3年ぶりに開催される。主催は南あんしんプロジェクト。
南市民センター全館を使う催し。測定・体験・相談コーナーには高齢者支援センターや社会福祉協議会、シルバー人材センターなどが出展。遊び・子育てコーナーには子育て相談センターや子どもセンターばあんが参加し、展示・学習・体験コーナーには青少年健全育成地区委員会による点字体験や、視覚障がい者団体による見えない人向けの音声読み上げソフトを使うスマホ・パソコン講座などが行われる。販売コーナーでは障がい者の就労施設等で作ったクッキーやパンなどを販売。ほかにも訪問マッサージ、薬の相談・講演など、子どもから大人、高齢者、障がい者まであらゆる福祉に関わる34団体が参加する。午前10時〜午後3時。
横のつながり強化
同プロジェクトの代表を務める町野眞里子さんは20年以上民生委員として地域で活動。福祉団体の顔なじみも多く、今回、町野さんや町野さんが参加する南地区協議会の声掛けにより、多くの団体が協力。「これまで同じ福祉でも、高齢者は高齢者だけ、子育ては子育てだけのように、横のつながりが希薄だった。8050問題や障がいのある保護者、ネグレクトやヤングケアラーなど、それぞれの分野が絡み合う場面が増えている。つながりを強化したいと、オールジャンルの催しを企画しました」と話す。
コロナ禍になる前に2年間、実行委員形式で行われた同フェア。福祉団体が一堂に会し、世代を超えたたくさんの地域の人に喜ばれたが、出展者が来場者の対応にかかりきりになり、目的の一つである福祉団体の横のつながりの強化はかなわなかったという。
そこで生まれたのが同プロジェクト。支援対象の異なる福祉関係機関や民生児童委員が毎月定例会議を開催。オンライン会議も利用しながら、コロナ下でも休止することなく毎月、福祉の問題点を話し合ってきた。2020年の立ち上げ時から1年間は、各事業所の取り組み内容を学習し合い、まずは互いの事業内容を理解することを主に取り組んだ。2年目からは更に、各事業所が抱える複合的な問題を出し合い、協働で課題解決に取り組むことを目指して、解決策を見出すための協議を重ねてきた。町野さんは「フェアは3年ぶりだが、プロジェクトは続いていた。かつて呼ばれた『福祉の町田』ならぬ、『福祉の南』を目指して、横のつながりをさらに強化したい」と話し、「前回から時間が空いてしまったが、地域の皆さんの元気な姿を見たいので、ぜひ足を運んでほしい」と呼び掛ける。
(問)市民協働推進課【電話】042・724・2783