放置された犬のフンやポイ捨てタバコなどから地域の美化環境を守ろうと、犬蔵自治会が「イエローチョーク作戦」に取り組んでいる。横山隆行会長は「飼い主のマナー向上につながれば」と話している。
「イエローチョーク作戦」は、放置されたフンの周囲を黄色のチョークで囲い、その脇に発見日時を書くことで、飼い主に警告する手法。放置されたフンを強調して飼い主に警告することが目的のため、しばらくはあえて片付けない。数回繰り返すことでフンの放置はなくなり効果が見られるという。行政に申請を出し、許可を得て行っている活動だ。
同自治会エリア内の美しの森公園周辺では、犬の散歩をする人が多く見られる。幼稚園や保育園の送迎バス発着所が近いため、時間帯によっては多くの親子で賑わう。しかし、一部の心無い飼い主による放置された犬のフンも多く、同自治会は数年前から対策を検討していた。そんな中、京都でイエローチョークの取り組みが効果を上げていることを知った会員が話をあげ、費用が安価で手軽にできることなどもあり、同作戦が採用された。
放置された犬のフンに効果が見られたため、ポイ捨てタバコにも実施。一定の効果が見られるなど、地域の美化環境維持に一役買っている。
地域で守る公園
同公園は、自治会による取り組みだけでなく、地域住民や小学校児童らにより環境が守られている。
公園入口には、犬蔵小学校きれいきれい委員会の児童による、啓発ポスターが掲示されている。ポスターには「協力してゴミをなくしませんか」と、ポイ捨て禁止や美化ボランティア参加への呼びかけが描かれている。
また、犬の散歩が多いことから同自治会は「わんわんパトロール」の隊員も募集。犬の散歩をしながら地域の見守り活動を同時に行うもので、犯罪行為や不審者・車両を見かけた際に、宮前警察署に通報する。横山会長は「活動が浸透して地域がより良くなっていくといい」と話した。