横浜市瀬谷区にあり、開園65周年の歴史を有する「横浜さがみ幼稚園」。同園が、園児の音感能力や社会性を育むために実践しているのが「木下式音感教育」です。
この求人レポートでは同園ならではの、仕事の醍醐味を徹底取材。以下4点のポイントについて、授業の様子や苅込園長へのインタビューを通じて、掘り下げて紹介します。
開園65年の歴史と独創的な園舎
同園は1957年に開園した歴史ある幼稚園。瀬谷駅南口から徒歩5分ほどの場所にあり、立地の良さも働く上での魅力の一つと言えそうですね。
今年で開園65周年ですが、2006年にリニューアルしたばかりの園舎はとてもきれい。各教室には子どもたち一人一人にロッカーがあったり、中央のくぼんだ場所にピアノが置いてあったりと、一般的な幼稚園の教室とは一風変わったレイアウトで、子ども心をくすぐりそう。園庭をぐるりと囲むように空中デッキが設けられており、この場所をミニSLが走ることもあります。
「自信ある子に育てよう」がモットー
モットーは先代から受けつがれている「自信ある子に育てよう」。
出来なかったことが出来るようになったり、上手く出来なかったとしても頑張る姿が認められることで、子どもたちは達成感を得て、頑張ることの大切さを実感するそうです。
「日々の小さな積み重ねが何より大事なんです」と苅込園長は説明します。
木下式音感教育とは
幼児期に音感能力を伸ばす意味
苅込園長によると、木下式音感教育とは、武蔵野音楽大学卒業の木下達也氏が長年の実践から体系づけた独自メソッド。聴覚の発達する幼児期に音感教育を受けることで、子どもたちは正しい発声方法、メロディーやリズムの取り方をしっかりと身に付けることができるそうです。
社会性や協調性も
また、苅込園長が強調するのは、音感能力を伸ばすことだけが目的ではないということ。
「社会性や協調性を育むことにつながるんです」
合唱では決められたメロディやリズムを覚え、周囲の子どもたちと合わせる必要があります。全員で一つの歌を作りあげていく過程を通じて、協調性を培うんですね。
リンク先の音楽会やミュージカルの動画から、同園の子どもたちが歌っている様子を見ることが出来ますので、ぜひ一度ご覧ください。
実際に現場を取材
最初に印象的だったのは、透明なマウスシールドを使っている点。感染対策として取り入れられたもので、先生と子どもたちがお互いの口の動きを見られるようにとの配慮から。「正しく発声するには、正しく口を動かす必要があるんです」と、苅込園長は話します。
音感かるたで子どもの意欲を引き出す
指導で使うのは「音感かるた」。描かれている動物などのイラストと色によって、音階の組み合わせが決まっています。子どもたちは、このかるたに合わせて、「シ シ ド シ ラ」「ファ ファ ド ラ シ」などと発声を繰り返していくことで、正しい発声と音感を身に付けたり、五線譜の読みを覚えたりします。
取材で感じたのは、子どもたちの集中力の高さ。上手く歌えなかったり、落ち着いて聞けない子もいるのかなと想像していたのですが…、一糸乱れず取り組む姿には驚かされました。
楽しそうに教える先生たち
子どもたちの集中力を引き出すには、やっぱり先生の存在が大きいそう。表情豊かに話しかけて、時にピアノを弾きながら発声のお手本を披露することで、子どもたちをぐいぐいと引き込んでいきます。その姿は、まさにプロといった様子。とても楽しそうに教えている姿が印象的でした。
園長先生からのメッセージ
「子どもたちの成長を実感できることです」と、同園で働くやりがいを説明する苅込園長。
子どもたちの歌う姿を見たり、整ったメロディーを聴いたりすることで、成長を体感できる機会が多そうですよね。同園で働く先生たちも「大変だけれど、その分達成感がある」とそのやりがいを話しています。
先輩たちがサポート
「初めて木下式音感教育を見た人は驚く人が多いんです」と苦笑い交じりに語る苅込園長。確かに、ノウハウを身に付けるまでに時間がかかりそうな印象。とは言え、同園で働いている先輩たちも最初は特別な技術があったわけではないとのこと。音楽大学を出ているような先生はおらず、先輩スタッフの指導や研修を受けながら、少しずつ身に付けていったそうです。
苅込園長は「最初はみんな同じスタート地点。私や先輩たちがしっかりサポートしますので安心してください。音楽を通じた教育に関心のある方、ぜひ一緒に働きませんか」と呼びかけています。
- 募集要項など詳細は下記。見学も随時受付中とのこと。詳細へ同園までお気軽にお問合せください。