区内１０７の町会・自治会が加入する「麻生区町会連合会」。そのひとつ「岡上町内会」（宮野敏男会長）では日頃から、民生委員児童委員と連携した町内会活動に取り組んでいる。12月17日には、12月の改選で新しく就任した委員も交えて、久しぶりに懇親会を開催。情報交換を行い、交流を深めた。

　同町内会は、１９５０年に発足し、70年以上の歴史を持つ町内会だ。現在は約２１４１世帯が加入。昔からののどかな農村地帯が広がり、どんど焼きなどの伝統行事をはじめ、恒例の夏祭り、敬老会、新年の集いといったイベントで町内会の親睦を深めている。また、他団体と連携し、岡上小学校の野菜や米づくりを支援したり、防災訓練なども実施している。

　中でも、民生委員児童委員と連携した取り組みは同町内会ならでは。高齢者や若い世代の居場所づくりとして毎月第４土曜日に開催している「岡の上カフェ」は、同委員が主導し、顔が見える関係づくりに努めている。また転居してきた人や新入会員の世帯には、町会役員と一緒に委員も同行し、ごみの出し方や災害時の避難所の場所を説明するなど、地域に溶け込みやすいような活動に注力している。

　民生委員児童委員との連携に力を入れている理由の一つが災害時の対応だ。障がい者や高齢者などの災害時要援護者の情報を持っているため、日頃から町内会の自主防災組織との情報交換に努め、いざという時に備える。加えて、問題を抱えている人たちの情報も含めて、地域包括支援センターや、警察らとも連携し、地域見守りネットワークの構築に努めている。そうした活動を行っていくために、今回の改選で岡上町内会管内は民生委員児童委員が７名体制になった。「改選前から声を掛け続け、協力してもらっている。今後も連携して、見守りや災害時要援護者への対応など地域一体で安全・安心なまちにしていきたい」と宮野会長は抱負を語る。