現在神奈川区内で日本語教室や学習支援、相談会などを行うボランティア団体は5団体ほどあるそうです。ここではそのうちの1つNPO法人神奈川区多文化共生の会(以下、多文化共生の会)の活動を取材させて頂きました!
市内4番目の外国人の人口
神奈川区内の外国人の人口は2023年1月末時点で7,794人おり、横浜市内の中区、鶴見区、南区に次ぐ4番目の多さとなっています。
神奈川区では、2004年から区内の多文化共生に力点を置く神奈川区国際協力ネットワークが発足。同ネットワークを前身として、「神奈川区に多文化共生をすすめる会(現:多文化共生の会)」が誕生しました。
現在、多文化共生の会が行う主な事業は以下です。
- 日本語教室の開催
- 窓口での相談
- 多文化共生・交流イベントの開催
- 翻訳、通訳の派遣
- 情報誌やホームページ、SNSでの広報・啓発
- ボランティア向け講座の開催 など
今回は日本語教室を取材しました。多文化共生の会が行う日本語教室は毎週火曜日(会場:はーと友神奈川2階)と木曜日(会場:反町駅前ふれあいサロン)に開催しています。特に木曜日は小学生以下の小さなお子さんを持つママが対象。参加される方はホームページやチラシ、口コミで日本語教室の存在を知るそうで、インドからの問合せなどもあるとのこと。
居場所としての日本語教室
取材では木曜日の反町駅前ふれあいサロンを見学させて頂き、お邪魔した当日には2組の親子が参加。「生活で必要な日本語を話したい」「敬語を身につけたい」「漢字の使い分けを教えてほしい」など習熟度にあわせて学べます。スタッフの方が子どもと遊んだり見守ったりしてくれるので、小さなお子さんも安心して連れていけますね。
参加されていたベトナム人の方は、韓国人の旦那さんとの家庭内での共通語は日本語とのことで、読み書きを覚えるために通い始めました。生後間もないお子さんを連れていて、「ここで学んだことを生かしながら、このまま子育てをしていきたいです」と淀みない日本語で語ってくれました。
いわゆる日本語学校では”上達”を目標に学習を進めますが、日本語教室は”居場所”としての役割が強いと感じました。そのため学習以外の住まいや暮らしについて気軽に相談する方も多いそうです。
多文化共生の会理事の塚越惠美さんは「外国人の方々が、地域の一員として私たちの生活に溶け込めるよう支援を続けていきたい」と話し、理事長の岩間良一さんは「区内の活動を知ってもらうためにも、国際交流の拠点の設置を期待しています」と先を見据えています。
神奈川区では、生活情報の提供や相談業務を多言語で行う「国際交流ラウンジ」を2023年度内に開設する予定。市内では13番目の設置となります。
区内での活動については以下をご確認下さい。