看護大 町内会・商店街と協定 人材育成に期待【2023年4月7日号】

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看護大 町内会・商店街と協定 人材育成に期待【2023年4月7日号】
調印式に出席した関係者

川崎市立看護大学(幸区小倉/坂元昇学長)は3月28日、小倉地域の5町内会、小倉商栄会と周辺地域の活性化を図るための協定を結んだ。学生と地域の交流を深めることで、地域包括ケアシステムに資する人材育成を目指したいとしている。

 同大はこれまで大学の模擬患者養成講座に地域からの参加を募るなど地域と連携した取り組みを行ってきた。同時に、商店街が学園祭にブースを出したり、町内会主催の防災訓練でスリッパ作りの講師として学生の参加を促すなど地域からも大学に関係づくりを働きかけてきた。

 いずれも単発的な取り組みだったが、今後は協定に基づき計画的に相互関係を築いていく。協定を結ぶことで、両者の距離をさらに縮め、学生がより積極的に地域と関わりをもつきっかけにしていきたい狙いがある。

協定は7項目

 協定は大学と町内会・商店会相互のイベントや行事に参加することによる地域振興の促進▽相互の広報媒体を活用した魅力発信▽地域商店が学内で弁当販売などを行う学生支援▽市民公開講座開催での健康・福祉の増進や生涯学習の機会創出▽災害時の連携など7項目。協定の有効期間は1年間で、それぞれから書面による申し出がなければ自動更新される。

 28日に同大で行われた調印式には、大学からは坂元学長、地域連携推進委員会メンバー5人と事務局長が出席。町内会関係は佐野禎彦小倉上町内会長、前田篤郎小倉下町内会長、土倉護曜小倉中町内会長、齊木敏雄小倉西町内会長、神谷修小倉南町内会長が参加。小倉昭栄会は内田博正会長ほか役員2人が臨席した。

 坂元学長は調印式で「地域包括ケアシステムを考えた時、地域とは何か、地域の人はどういう人かを知ることが重要」と強調。地域に大学への協力支援を呼びかけ、「小倉地区が学生にとって第2のふるさとになるよう、一緒に学生を育ててほしい」と要望した。

 土倉会長は「地方からの学生が多いと聞いている。地域の事を知ってもらい、卒業後も川崎に残って仕事をしてもらえたらうれしい」と期待を語った。

川崎市町内会・自治会ページ

住所

神奈川県川崎市

公開日:2023-04-07

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