秋は、宮前区内の各神社で例大祭が催される季節。今年もコロナの影響で、各神社神事のみなどの対応となった。
菅生神社では例年、神輿が集結するだけでなく「初山獅子舞」が奉納される。江戸期から伝わるとされ、川崎市内に3つしかない県の無形民俗文化財に指定されている。獅子舞の舞子は地域の子どもたちに代々受け継がれている。
例大祭前日の宵宮でも初山会館で獅子舞は1時間にわたり披露されるが、裸足で舞う。例大祭当日に初山会館から菅生神社までの道中をわらじで歩き、境内で獅子舞奉納するのが習わしだ。
以前は購入していたわらじは、20年ほど前から地域の大人たちが編むように。2018年からは初山獅子舞保存会が舞子を担う子どもたちにわらじ作りを伝授している。
保存会会長の矢澤博孝さんは「子どもたちに地域の農耕文化や、物を大切にするという考え方を伝えたかった」と話していた。