10年ぶりに、藤沢に歌舞伎公演が帰ってくる―。

藤沢市民会館大ホールで９月14日㈯、「松竹大歌舞伎藤沢公演」が開催されます。藤沢市や藤沢市観光協会などが中心になって組織する実行委員会が主催する歌舞伎公演は、2013年の「江の島歌舞伎フォーラム」以来です。

• 公演のポイントを、藤沢市観光協会さんに聞きました。

ポイント①「古典芸能の最高峰、松竹歌舞伎」

歌舞伎といえば、誰もが耳にしたことがある「松竹歌舞伎」。藤沢公演では、時代劇でもお馴染みの「忠臣蔵」の外伝である上方歌舞伎の名作「土屋主税（つちやちから）」と、女方の舞踊歌舞伎でも屈指の人気曲である「汐汲（しおくみ）」が披露されます。

一流の演者が舞う名作を見ることができる貴重な機会です。

あらすじとみどころ

『土屋主税』

赤穂浪士の一人である大高源吾が、大名家に仕官が決まったと俳諧師の其角の家へ挨拶にやってきます。其角が餞別の句を送り、源吾はそれに「附け句」をしてその場を去ります。其角はその附け句を仕官を喜んだ句と考え、亡君への恩を忘れたのかと源吾の変節に立腹しますが、この一件を聞いた土屋主税は、討ち入りを暗示した句と読み解きます。やがて吉良邸内から刃の音が聞こえてくると、主税は喜び、要所に高張提灯を灯して、陰ながら浪士たちを援助するのでした。

上方歌舞伎の代表的な名跡である中村鴈治郎家のお家芸「玩辞楼十二曲」の一つに数えられる名作です。

『汐組』

時は平安時代。浜辺で蜑女（あま）の苅藻（みるめ）が汐汲桶に映る月影に、会うことの叶わない恋人への思いをはせて舞い始めます。そこへ苅藻に思いを寄せる漁師の此兵衛が現れますが、苅藻は此兵衛をあしらいながら去っていくのでした。苅藻の悲しく初心な恋心や、此兵衛との駆け引きを情緒あふれる歌舞伎舞踊で描きます。

ポイント②「歌舞伎初心者でも安心のイヤホンガイド」

歌舞伎が初めての人にも安心して観劇していただけるように、舞台内容を解説するイヤホンガイドが用意されています。演者の息遣いを感じる迫力の舞台を心行くまでお楽しみください。

画像はイメージです

ポイント③「お手頃なチケット料金」

藤沢市や市観光協会などで組織する実行委員会が主催する公演だけに、都心などでの観劇に比べてチケット料金がお手頃に設定されています。通常なら１万円を超えるSS席が6,500円、S席６千円、A席５千円のほか、若い人にも楽しんでいただけるようにU25席（２階）は千円となっています。

歌舞楽曲の神様として知られる江の島弁財天にあやかり、古くから芸能とつながりのある藤沢市。かつては江の島内の県立女性センター2002年から歌舞伎公演が定期的に行われていました。

以前の「江の島歌舞伎フォーラム」の公演

歌舞伎の復活を望む声にこたえて、10年ぶりの歌舞伎公演。観光協会では「関東ではなかなか見ることができない演者さんです。ストーリー性のある演目は見ごたえも十分です。歌舞伎を見てみたいけれど、きっかけがなかった人など、この機会にぜひお越しください」と話します。

チケットは販売中。公演内容の詳細は下記の通り

【令和５年度（公社）全国公立文化施設協会主催　西コース　松竹大歌舞伎　藤沢公演】

公演日：2023年９月14日(木)・２回公演
会場：藤沢市民会館大ホール（藤沢市鵠沼東８－１）
時間：昼の部　午後２時（開場：午後１時１５分）
　　　夜の部　午後６時（開場：午後５時１５分）
演目　第１部　玩辞楼十二曲の内「土屋主税」
　　　第２部　長唄囃子連中「汐汲」

出演者
中村鴈治郎（成駒家）、中村亀鶴（八幡屋）、上村吉太朗（美吉屋）
嵐橘三郎（伊丹屋）、上村吉弥（美吉屋）

【チケット販売】

■藤沢市みらい創造財団オンラインチケットサービス（https://f-mirai.jp/arts/ticket）
■チケットWeb松竹（https://www2.ticket-web-shochiku.com/tticket/thsel.do）

※その他東日本の劇場から「藤沢市民会館」を選択してください。
■【窓口販売】藤沢市観光センター☎ 0466-22-4141（藤沢市片瀬海岸2-20-13）

※小田急片瀬江ノ島駅徒歩１分

■藤沢市民会館（藤沢市鵠沼東8-1）☎　0466-23-2415

※藤沢駅南口徒歩10分・販売時間：9時～17時（月曜休館）

■湘南台市民シアター（藤沢市湘南台1-8）☎0466-45-1550

※湘南台駅東口徒歩5分・販売時間：9時～17時（月曜休館）

《チケット取扱い内訳》
藤沢市観光センター：SS席、S席、A席
藤沢市みらい創造財団：SS席、S席、A席、車いす席、U２５（２階席）
チケットWeb松竹：S席、A席

藤沢市民会館：SS席、S席
湘南台市民シアター：SS席、S席