- みなとみらい21地区を知っていますか?
商業施設やホテル、博物館などがあり、国内外から多くの人が訪れるほか、約9千人が住んでいます。実は今年11月、街づくりのための開発を始めてから40年が経ちます。今回は40周年を記念し、このエリアの街づくりを担う「一般社団法人横浜みなとみらい21」の坂和伸賢理事長に、街の歴史や魅力を教えてもらいました。
港を埋め立て
40年前、この場所は造船所の跡地でした。オフィスや文化施設、商業施設などを建設することで、新しく魅力ある都市「みなとみらい21地区」にしようと計画したのが始まりです。
1983年11月8日に街づくりの始まりを告げる式典が行われ、港を埋め立てる工事が始まりました。そして地域の冷暖房システムや動く歩道など、当時は最先端で珍しい機能を整備しました。着工から2年が経つと、横浜新都市ビル(そごう横浜店)がオープン。その後、みなと博物館や横浜美術館、パシフィコ横浜などの施設が先行して建設されました。
93年7月に横浜ランドマークタワーが開業すると、クイーンズスクエア横浜をはじめ、横浜銀行本店、三菱重工横浜ビルなどが次々と建てられ、99年には横浜赤レンガ倉庫や横浜ハンマーヘッドなどがある「新港地区」も街開きしました。
街のルール
みなとみらい21中央地区では88年、誰もが過ごしやすく整った街をつくるために「みなとみらい21街づくり基本協定」が結ばれました。街づくりの基本的な考え方や建築物の大きさや高さ、環境への配慮、防災に関するルールを独自に定めて協定に記すことで、みんなで魅力ある街をつくろうとしています。
またこの街は2022年4月、環境省から「脱炭素先行地域」に選ばれました。SDGs(持続可能な開発目標)の達成を地区全体で取り組む街として、30年までに電力消費に伴う二酸化炭素排出の実質0を目指そうと頑張っています。
音楽とアートの街
現在96%以上の開発が進んだみなとみらい21地区。ここには企業の最新技術や歴史、芸術文化に触れることのできる施設が約20カ所もあります。
商業施設やホテル、公共空間などで演奏活動をする「Music Port YOKOHAMA」の取組や、今年9月29日には約2万人を収容できる大規模複合施設「Kアリーナ横浜」も開業しました。坂和理事長は「どこからでも音楽が聞こえる街になるとかっこいいですよね」と話しています。
みなとみらい地区の歩み
1983年11月 |
みなとみらい21事業着工 |
1985年9月 |
横浜新都市ビル(そごう横浜店)オープン |
1986年10月 |
みなとみらい21熱供給株式会社 設立 |
1988年7月 |
みなとみらい21街づくり基本協定を締結 |
1989年3月 |
横浜マリタイムミュージアム(現:横浜みなと博物館)オープン |
1991年7月 |
パシフィコ横浜(横浜国際平和会議場)オープン |
1993年7月 |
横浜ランドマークタワーオープン |
1994年6月 |
三菱重工横浜ビルオープン |
1997年7月 |
クイーンズスクエア横浜オープン |
1999年9月 |
新港地区街開き |
2001年9月 |
第1回横浜トリエンナーレ開催 |
2002年5月 |
2022年FIFAワールドカップ開催(国際メディアセンター設置) |
2004年2月 |
みなとみらい線開通 |
2009年4月 |
横浜開港150周年記念「開国博Y150」開幕(~9月) |
2010年11月 |
APEC(アジア太平洋経済協力)首脳会議開催 |
2012年3月 |
みなとみらい21エリアマネジメント憲章制定 |
2017年3月 |
第33回全国都市緑化よこはまフェア開催 |
2019年9月 |
ラグビーワールドカップ2019開催(ファンゾーン設置) |
2020年4月 |
パシフィコ横浜ノースオープン |
2021年4月 |
神奈川大学みなとみらいキャンパスオープン |
2022年4月 |
環境省が公募した「脱炭素先行地域」に選定 |
2023年9月 |
Kアリーナオープン |
出典元:『みなとみらいinformation 2023 Vol.94』 (一般社団法人横浜みなとみらい21などが発行) |
40周年記念イベント
- 1.横浜を代表する写真家・森日出夫さんが1960年代から撮影したみなとみらいの写真を10施設で展示。会場を巡るスタンプラリーも楽しめます。
- 2.よこはまコスモワールドの大観覧車「コスモクロック21」が特別イルミネーションを実施。毎日18:00~21:30の間に点灯されます。
- 3.40周年を記念した特別コースターが誕生しました。みなとみらいの商業施設などで受け取れます。
詳細はこちら
https://minatomirai21.com/sp/mm40th
小学生記者が発信!
地域冷暖房とみなとみらい21地区
SDGs(持続可能な開発目標)の達成に向けて、何ができるのかを学ぶみなとみらい本町小学校5年生のみなさんが、総合的な学習の時間で地域冷暖房システムを運営するみなとみらい21熱供給株式会社にまちのことや環境のことを聞きました。
私たちは、昨年12月にみなとみらい21熱供給株式会社(MM21熱供給)が管理する工場(プラント)で大型冷凍機やボイラーを見学し、家で使用する冷暖房や給湯器のエネルギーをまとめて作っていることを学びました。今回は、さらに地域冷暖房の仕組みやまちのことを知りたいので、学校にMM21熱供給の社員さんに来てもらい、質問しました。
Q.1回にどのくらいのエネルギーが作れますか?
- A.暑かったり、寒かったり季節によってエネルギー量が変わりますが、暑い時期は、1時間あたりエアコン約6万台分のエネルギーを作っています。
Q.2030年に向けて取り組んでいることは何ですか?
- A.みなとみらい21地区は、日本全国の中で先行して脱炭素化に取り組む地域に指定されています。私たちの会社ではエネルギーのムダを少なくするように機械を操作したり、今後再生可能エネルギーで作られた電気を使用することで、環境に優しいまちを目指しています。
MM21熱供給の社員さんから話を聞いて、省エネや脱炭素化に向けたくさん工夫しSDGsの達成に貢献している会社だとわかりました。私たちもゴミをひろったり、緑を作ったりして環境にやさしいみなとみらい21地区にしていきたいと思います。
このページは、みなとみらい21地区の企業や団体の皆さまに協賛いただき、制作しております。