高い機能性と「和」の美しさから、日本人に長く愛されてきた「畳」文化。洋室のお宅が増えた現在でも、部屋の広さを「〇畳(帖)」と表現するのは変わりません。今回は、地元秦野で70年以上の歴史を持つ渡辺畳店に、畳の張り替え時期や選び方について取材しました!
【目次】
〇地元に根付いた畳店「渡辺畳店」
〇基礎知識!畳替えとは?
〇畳替えのサインって?
〇丁寧で正確な職人技
〇今どきの畳はこんなにおしゃれ!
〇QRコード決済もOK!畳の相談は渡辺畳店へ
地元に根付いた畳店「渡辺畳店」
今回取材にご協力いただいたのは、曾屋神社の下にお店を構える「渡辺畳店」3代目の渡辺博之さん。同店は戦争から引き揚げてきた渡辺さんの祖父が秦野で始めたお店で、今では創業70年以上。渡辺さんは祖父や父の姿を見て育ち、店を継ぎたいと考えるようになったそうです。「畳は『生きる上で絶対に必要なもの』ではないけれど、畳に魅力を感じて大切にしてくれる人がいることが嬉しいですね。畳替えをして『ありがとう』と言ってもらえると励みになります」と仕事の魅力を話します。
また、渡辺さんは秦野市の商店会「大道商和会」に所属し、一員として商店会で地域のこども園に節分の豆を寄付したり、ミニ畳作り講座を行って畳の魅力を広めたりと、地域に根付いて活動しています。
今回は、そんな渡辺畳店さんに畳について詳しく聞いていきます!
基本知識!畳替えとは?
そもそも畳替えって?という人もいるかもしれません。種類は2つ。
- 裏返し=畳表(表面のゴザ)を裏返して貼り直しすること
- 表替え=畳表を新しくすること
また、畳の芯にあたる「畳床」の劣化が激しい場合は、完全に新調する必要があるそうです。
畳替えのサインって?
ついつい後回しにしてしまいがちな畳替え。畳がどのような状態になったら畳替えを考えるべきなのでしょうか。
①畳表の擦れ
重いものを引きずったり、経年劣化でできる「擦れ」。表面がささくれ、洋服に付いたりします。
②色の変化
新品と畳と年数が経った畳を比べてみると一目瞭然!新品の畳は青々としていて綺麗ですが、年数が経った畳は日焼けや経年劣化で色落ちしています。
③踏むとブカブカする、擦り切れて下地が見えるなど
踏むとブカブカしたり、擦り切れて下地が見えたりと、使用を続けることが難しい状態になったらもちろん替え時です。
渡辺さんとしては、①の状態になったらすぐに畳替えすることをお勧めしているのだとか。状態が悪いまま放置してもケガや劣化のもとなので、定期的なメンテナンスが大切です。雨の日の納品は避けてもらえるので、季節関係なく、畳の状態を基準に畳替えを考えたいですね。
丁寧で正確な職人技
さらに、今回は特別に畳職人である渡辺さんの作業を見せてもらえることに!
先ほど説明した「表替え」の作業の様子を見学します。まずは古い畳表を剥がし、畳床のへこみなども合わせて補修。
畳床はこんな風になっているんですね!
次に、新しい畳表のサイズを計ってカットしていきます。
機械で新しい畳表を丁寧に縫い付けていきます。
表替えが終わったら、畳ヘリを縫い付けます。
ここまで作業を見てきましたが、畳の張り替えは作業工程がたくさんあり、本当に手ひまかかっているんですね…!まさに職人技です。
今どきの畳はこんなにおしゃれ!
「い草」のイメージが強い畳ですが、実は最近は和紙やビニール系ポリプロピレン製などもあります。い草の香りや効果がなくなる部分もありますが、アルコール除菌もできてお手入れは簡単。たくさんの色の種類があるため洋風・和風、どんなインテリアにも合わせることができます。洋室にあえて畳が敷いてあってもセンスを感じますよね。
また、畳ヘリも数百種類から選ぶことができます。畳表×ヘリの組み合わせで、自分のお気に入りの畳が見つかりますね。畳ってとってもオシャレなんですね!
QRコード決済もOK!畳の相談は渡辺畳店へ
今回のレポートはいかがでしたか?取材中、渡辺さんは専門的な内容も分かりやすく丁寧に教えてくださり、仕事への熱意を感じました。日本の文化である「畳」をもっと大切にしていきたいですね。
「畳替え時の家具の移動などは無料ですので、畳の汚れが気になったら、お気軽にお問い合わせください。QRコード決済も可能です」と渡辺さん。ぜひこの機会に自宅の畳の張り替えを検討してみてはいかがでしょうか。