多摩区北部に位置する「登戸地区」。北は多摩川、南は二ヶ領用水本川に面しエリア内にはJR南武線と小田急線が通る。都市の基盤整備と機能の強化を目的に登戸駅・向ヶ丘遊園駅周辺を中心に1988年に始まった登戸土地区画整理事業は、2026年3月の完了に向け、佳境を迎えている。
域内の登戸南武町会、登戸下河原町会、登戸東本町会、登戸中央町会、登戸新川町会、登戸中部町会、登戸多摩川町会、登戸南町会、登戸台和町会、登戸新町町内会の10町会で「登戸町会連合会」が組織されている。計約8千世帯が加入し、運動会や避難訓練といった地域行事を合同で開くなど町会・自治会間の交流も盛んだ。同連合会の川鍋賢昭会長は「市区と一体となりさまざまな取り組みを行っている。町会は行政とのつながりが強く、地域課題解決などへの動きが早いというメリットがある」と話す。
新たな町名が誕生
再開発に伴い、登戸地区には「登戸1丁目〜3丁目」という新しい住所が誕生することになった。新町名となるのはおおむね、登戸駅南東側の一部と、南武線・小田急線・津久井道・府中街道に囲まれた区域。従来は地番を使っていた。26年頃をめどに変わる予定。住所変更にあたっては22年頃から市区と変更区域内にある7町会で検討会を開き、その後、全10町会を交えて住所変更検討委員会を発足。アンケート調査を実施するなどして慎重に協議を重ねた。
川鍋会長は「せっかく再開発するのだから、きれいになるだけではなく、人々が立ち寄りたくなるまち、住みたいまちにしたい。新旧住民が融合して新しいまちをどうしていきたいかを考えていくことが必要だ」と話している。