数十年に一度だけ花を咲かせるというリュウゼツランが、茅ヶ崎市萩園で間もなく開花を迎えようとしている。
このリュウゼツランは、宮川元二さん(78)の畑に植えられているもの。宮川さんは幼い頃からサボテンなどの植物を栽培することが好きで「小学校3年生か4年生の時」に遠足で訪れた真鶴駅前で栽培されていたリュウゼツランを見つけ、駅員にねだって株を譲り受けたという。
当初は自宅の庭に植えていたが株幅が2m以上に成長し、葉にトゲもあることから「子どもたちが触ったらケガをする」と30年ほど前に現在の場所に植え替えた。
その後は「特別な手入れはしていなかった」というが、5月に入り中央から大きな茎が伸びていることに気づいた。その後も茎は伸び続け、つぼみも見られるように。最近では噂を聞いて見学に来る人も増えている。写真を見た大船フラワーセンターの担当者は「最終的には7〜8mまで成長する。順調なら7月中旬、気温の高さが続けば初旬には開花が始まるのでは」と話す。
宮川さんは「花が咲いた後は枯れてしまうと聞いている。こんなに長く人生をともにしてきたので寂しさもあるが、まずは無事に花を咲かせてほしい」と話している。場所は春に河津桜が咲く小出川堤防そば。