NEW

横須賀で義太夫の響きを~鶴澤津賀花さんの演奏会~@市生涯学習センター

シェアする
横須賀で義太夫の響きを~鶴澤津賀花さんの演奏会~@市生涯学習センター
鶴澤津賀花さん(提供写真)

 横須賀市大津町在住の女流義太夫・鶴澤津賀花さんによる演奏会が、7月26日(土)午後2時から西逸見町の市生涯学習センター大学習室で開かれる。明治時代に人気を博したとされる義太夫を、津賀花さんの解説付きで楽しめる。主催はよこすか市民会議。 義太夫は、叶わない恋愛の末に心中した恋人同士の悲劇的なストーリーなどを人形を用いて演じる「文楽」を簡素化したもの。独特の節をつけて物語を語ることが特徴で、命をかけるとの意思を客に伝えるため、舞台では白装束を身にまとう。江戸時代に大阪で成立し、次第に関東でも流行した。当時としては珍しい女性も演じる芸能で、1888年に発行された「横須賀繁昌記」には、当時市内に5カ所あった寄席で、女義太夫が最も人気を誇ったとの記述がある。義太夫の歴史に詳しい、新谷健よこすか市民会議伝統文化プロジェクトリーダーによると、女義太夫は現代でいうアイドルのような存在で、横須賀の寄席からも多くの「売れっ子」が誕生したという。新谷さんは「落語や講談より人気だった。歌舞伎の影響が強く、劇的な展開が多い」と説明する。

 津賀花さんは福井県出身。1998年、人間国宝の竹本駒之助さんに師事し、横須賀に移住した。義太夫協会の会員として新人奨励賞など数々の賞を受賞した実績がある。2021年には横須賀市内で初の女流演奏会を開催するとともに、自身のSNSで義太夫に関する解説をイラスト付きで投稿するなど、幅広い世代に向けて普及に努めている。

 会は二部制で、第一部では津賀花さんが義太夫の基本や横須賀との関係について解説する。第二部では、竹本京之助さんの語る「絵本太功記・尼ヶ崎の段」に合わせ三味線を演奏する。同演目は、戦国時代の武将をもじった「武智光秀」が主人公。自身の天下が長く続かない悲哀を物語にしたもので、津賀花さんが21年の公演で語った思い出深い演目だという。会場では「詞章」(台本)を配を配布し、初心者でも楽しめる構成になっている。

 津賀花さんは「横須賀の人々にも愛された歴史を持つ義太夫を、わかりやすい解説とともに聴ける。ぜひ来場してほしい」と呼びかけ、義太夫について「三味線と語りの2人のみで、物語を表現する独自性が魅力。私が大学時代に文楽、義太夫と出合った時のように、唄と語りに感動してほしい」と語った。

 定員150人。入場料大人2000円、高校生・大学生1000円、中学生以下無料。当日、会場で徴収する。申し込み、問い合わせはよこすか市民会議090・1995・2001まで。同会ホームページでも受け付ける。

開催日

2025年7月26日(土)
午後2時から

住所

神奈川県横須賀市生涯学習センター

費用

入場料:大人2000円 高校生・大学生1000円
    中学生以下無料

問い合わせ

よこすか市民会議

電話

090-1995-2001

090-1995-2001

公開日:2025-07-13

関連タグ