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設立30周年記念・三浦半島活断層調査会が「巨大地震」にそなえ呼びかけパネル展開催<8月6日まで>

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設立30周年記念・三浦半島活断層調査会が「巨大地震」にそなえ呼びかけパネル展開催<8月6日まで>
活断層群について解説する茅野会長

 横須賀・三浦両市などに分布する活断層群について調査、研究を行い、日頃から地震への備えを呼びかける市民団体「三浦半島活断層調査会」が、設立30周年を迎えた。市自然・人文博物館で同会の研究成果などを発表するパネル展が8月6日㈬まで開かれており、茅野教幸会長は「改めて啓発する機会になれば」と話している。

 三浦半島は、北から衣笠、北武、武山、南下浦、引橋の各活断層が存在し、いずれも地震を引き起こす恐れがある危険地帯。中でも震度6弱以上の揺れを発生させるとされる武山断層は、約2200年前に活動した形跡があり、同断層の活動間隔も約2000年であることから、30年以内に再び動く確率が高いとみられる。

 会員で理学博士の柴田健一郎氏は「プレートが動くと、関東大震災級の揺れが起こる可能性がある」と危機感をあらわにする。

 同会は1995年の阪神淡路大震災を機に発足。断層群の視察などを通じ、市民レベルで災害の危険性について考えてきた。会員は現在60人で、セミナーなどで講師として周知活動を行うこともある。

 7月、断層群が相模湾まで伸びており、沿岸に巨大津波が押し寄せる可能性を東京大学地震研究所などが指摘した。新たな避難計画を練る必要性を迫られる中、同会は「常に発信を続け、被害を小さくする」をモットーに、市民に「正しく恐れる」の心構えを持ってもらうねらいだ。

 茅野会長は、同博物館でのギャラリートークで「地震を止めることはできないので、まず避難生活を想定した備蓄を。停電、断水を見越して、日頃から風呂に水を溜めたり汚物を入れる大きなポリ袋を用意したりすると良い」と備えを呼びかけた。

開催日

2025年8月6日(水)
まで

住所

神奈川県横須賀市市自然・人文博物館

公開日:2025-08-01

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