小田原で漁獲される低利用魚の一つ「ウツボ」の魅力を伝える「おだわらウツボフェア」が、11月17日(月)から30日(日)まで小田原市内の飲食店で開催される。期間中は6店舗が特別メニューを提供する。
主体は行政や水産関係者で構成された「小田原の魚ブランド化・消費拡大協議会」。低利用魚ブランド化・消費拡大事業の一環で、地魚の消費拡大などに取り組む「小田原地魚大作戦協議会」と市と民間事業者で設置した食で地域経済の活性化に取り組む「健やかな食のまち小田原推進協議会」と連携して行われる。
事業の目的は低利用魚の付加価値を向上し、後継者不足等が懸念される刺網漁業の収益性向上と、飲食事業者と連携して消費拡大を図ること。魚種の選定は漁業者との意見交換の結果、コラーゲンが豊富で水産業界では「おいしい魚」と認知されているものの、調理の難易度の高さなどから一般に出回ることの少ないウツボに決めた。
消費拡大のネックの一つになっているのは小骨の処理など加工の難しさ。水産仲卸業の(株)鮑屋が取り掛かり、飲食店での料理提供を可能にした。同社の秋山勇気さんは「他の魚とおろし方が異なり独自の技術が必要で、研究を重ねた」と振り返る。
料理を提供するのは、小田原地魚大作戦協議会に所属するメンバーの飲食店6店舗。外部講師を招いた勉強会などを通し、それぞれがウツボの特徴を生かしたメニューを考案した。

試食会の様子
フェアに先立ち、11日には加藤憲一小田原市長らがメニューの一部を試食。加藤市長は「調理の仕方によって食感が変わりおいしい」と話した。
小田原地魚大作戦協議会の田川修三会長は「まずはウツボのおいしさを知ってほしい。いろいろな方に食べていただき、フィードバックして今後につなげたい」とコメント。また「ウツボに限らず他の知られていない魚もこれから展開できれば」と期待を寄せた。
参加店舗のメニューは以下の通り(順不同・数量に達し次第終了)。▽海鮮茶屋魚國/小田原うつぼと秋の味覚天丼▽彩酒亭洞/小田原ウツボのカルパッチョ▽地魚回転すし小田原港/ウツボ2種食べ比べ ウツボのたたき軍艦、ウツボの西京焼き握り▽さじるし食堂/ウツボの魚醤塩から揚げ▽かしわ水産/ウツボのミックスフライ定食ウツボのスープ付き▽めし家やまや/葱ウ鍋












