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「寝る直前に大事な話を始めないでほしい」子育て日記・その14

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「寝る直前に大事な話を始めないでほしい」子育て日記・その14

夜。

お風呂も入った。歯も磨いた。明日の準備もした。あとは寝るだけです。

「おやすみ。」

電気を消します。今日も一日終わった。そう思った瞬間です。

「ねえ。」

来ました。

「今日ね、学校でね。」

なぜ今。さっきまで時間はたくさんありました。夕食の時も。お風呂の前も。歯を磨いている時も。
なぜ布団に入ってからなのでしょう。

「どうしたの?」

聞くと、

「今日ね、友だちがね。」

話が始まります。しかも長そうです。こちらは一度消した電気をつけます。

どうやら本編が始まるようです。

友だちが何か言った。別の友だちが来た。先生も来た。途中で消しゴムがなくなった。誰かが笑った。話はあちこちへ飛びます。

登場人物も増えていきます。眠い頭では、もう誰が誰だかわかりません。

「それでね。」

まだ続きます。こちらは必死です。相づちだけは途切れさせてはいけません。

「うん。」
「へえ。」
「そうなんだ。」

この三つでなんとか戦います。そして、ようやく核心です。

「明日、折り紙持っていく。」

そこ?長い物語の着地点は、折り紙でした。

「わかった。明日用意しよう。」

今度こそ電気を消します。

しばらくすると、

「ねえ。」

まだあるのか。

「今日、楽しかった。」

暗闇の中から聞こえました。

「そっか。」

今度は電気をつけませんでした。少しして、寝息が聞こえてきます。

こちらは目が覚めてしまいました。困ったものです。
でも、いつかこの「ねえ」が聞こえなくなる夜も来るのでしょう。

そう考えたところに、

「水飲みたい。」

まだ寝てませんでした。
あなたにも、寝る前だからこそ話せたことはありましたか。

『へんてこ子育て日記』はこちら

住所

神奈川県横浜市

公開日:2026-09-14

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