2年ほど前から進められていた馬場花木園の整備が終了し、拡張された新エリアが23日に開園します。新エリアは古民家「旧藤本家住宅及び東屋」や多目的トイレなどがあり、全体の広さは約1・6倍になります。古民家の金田正和館長は「四季を通して楽しめる憩いの場所になるはず」と力を込めます。
馬場花木園は、1999年に開園し、豊かな緑に囲まれた市内でも珍しい和風庭園です。
拡張区域は8187平方メートル。横浜市が用地を取得し、古民家が2016年に「特定景観形成歴史的建造物」に指定されたことを受け、大規模改修を開始。古民家の耐震補強工事に加え、既存の樹木を活かしながらアジサイ、ヤマブキなどを植樹し、四季折々の花木を楽しみながら散策できるように整備しました。
古民家は、江戸末期から明治初期に現在の港北区に建てられた茅葺屋根の民家を、旧馬場村の澤野家が購入し、移築したものです。東屋は納屋を茶室として改良したもので、主屋と一体となって農家の屋敷を形成してきた貴重な遺構とされます。
馬場町第二自治会の上野泉会長は「茅葺屋根を見るのも少なくなってきた。昔の生活が再現されているので、懐かしく感じ、来場者も増えるのでは」と期待を寄せています。
拡張区域の一般開放は、23日の午後1時から。2時までは無料のお茶の提供があるほか、主屋には農家の暮らしが分かるパネル展示もあります。12月の毎週日曜日は、囲炉裏に火を入れておこすイベントを実施予定です。
開園時間は午前9時から午後5時(7・8月は9時〜6時)。休館は毎月第3火曜日(祝日の場合は翌平日)と年末年始。詳細は同園指定管理者・(公財)横浜市緑の協会【電話】045・5858・6552。