新型コロナウイルス感染拡大防止のための外出自粛を受け、客足の減った地元飲食店が「持ち帰り」のPRに力を入れている。経営者有志や商店会などが街全体を盛り上げようと、ネットを活用して一丸となっている。
港南台はFBで
「このご時世でどこも厳しいが、特に飲食店は2月から3月にかけての宴会シーズンが自粛されたことの影響がじわじわとのしかかってきている」。そう話すのは、横浜港南台商店会の安藤佳之会長。そんななかで同商店会は15日、フェイスブック上で「頑張ろう港南台!テイクアウトキャンペーン」をスタートさせた。飲食店の持ち帰りサービスを順次紹介し、ネットを使った情報の発信や拡散方法が分からないという個人店などの助けとなっている。
同キャンペーンでは商店会員以外の店舗情報も発信しており、安藤会長は「こんな時なので会員・非会員などといっている場合ではない。皆さんの力や知恵を借りながら、街全体で乗り越えていかないと」と思いを語る。一連の情報発信により、住民からも「自宅での食事のバリエーションが増えてうれしい」「地元だけど知らなかった」との声があるという。
上大岡は「配達」視野に
上大岡エリアでは飲食店を多数営む新澤聖樹さん(43歳・(株)オムニバス代表取締役)が呼びかけ、上大岡の持ち帰り情報を集めたパネルを制作した。パネルは新澤さんが営む居酒屋「ぶる」(港南区上大岡西1の19の1)の店頭などに設置し、他店舗の総菜販売も開始したという。
また上大岡駅周辺がフードデリバリーで注目を集める「ウーバーイーツ」のエリア外ということもあり、「上大岡イーツ」と銘打ってデリバリーシステムの構築も同時に進めている。当面はアプリの「ライン」などを使って上大岡情報の発信を続けていく考えで、「友だち登録」を広く呼びかけている。地元出身の新澤さんは「この街からお店の灯が消えてしまわないよう守りたい。コロナが落ち着いた時にまた活気づいた街に戻るように」と思いを語った。