地域の一翼に自信と誇り
○…夜間やイベント時に区内を巡回し子どもたちの見守り活動を行う麻生区青少年指導員会。11月には同会が30年以上主催する独自の取組み「わくわくウォーク」が控える。参加者の頼りとなる「コマ図」の作成は「普段のパトロールで地域の道を熟知する指導員たちだからこそできること」と自信を見せる。参加する子どもたちには「指導員と交流しながら麻生区を再発見してほしい」と優しく呼びかける。
○…柿生小、柿生中で学び、向の岡工業高校を卒業後は石油関連の会社に65歳まで勤めた。山口台の宅地開発を機に実家の麻生に戻ってきたのは30年前。40代半ばの頃、当時の自治会長から声をかけられ青少年指導員になった。活動を通じ「世知辛いけれど『こんばんは』と声をかけるだけで人と人のつながりが生まれる。会社と家の往復では気づけなかった」と実感。指導員歴は20年以上、会長は今年4年目だ。
○…会社員時代はヨットに野球と休日はスポーツ漬け。今でもバスケや相撲などの観戦を楽しむ。注目の力士は同じ高校出身の友風。「同郷で頑張っていると、どうしてもひいき目になっちゃうね。活躍が楽しみ」と頬をゆるめる。今春退職したが、山口台自治会会長や社協などにも携わり忙しい日々を送る。「時間に余裕ができるかと思ったのにまちの活動でスケジュールが埋まっちゃう」と困りながらも笑顔だ。
○…会長として指導員数を定数59に近づけ「指導員の輪も広げていきたい」と目標に掲げる。青少年指導員の活動に「やっている」という感覚はなく「ボランティアとして地域の子どもと関わり合いながら区政の一翼になっている」と誇りを持つ。「麻生の子どもたちは挨拶を返してくれる良い子たちばかり」。まちに温かい眼差しを向け続ける。