職員がデザインしたキャラクター
金森図書館が7月4日に開館20周年を迎え、現在公認キャラクター投票を開催中だ。「かなもりむじな」「かなもりたろう」「かなもりくじら」、金森図書館に関連付けた個性的なキャラクター3体は、同館の3人の職員がデザインしたもの。来館者が好きなキャラクターにシールを貼って投票し、一位になったキャラクターは今後、様ざまな場面で利用される。
貸し出しカウンター前に投票台が設置され、シールと共に各キャラクターのPR文が掲載されている。「かなもりむじな」は人を驚かすのが仕事。金森の「むじなくぼ」に住んでいるという。「どこの場所か興味のある人は図書館で調べてみてね」とアピール。金太郎に似ている「かなもりたろう」は「自慢の利用券をぶら下げて、今日も本をたくさん借りるよ」が公約。海からやってきた「かなもりくじら」は「図書館の本を大きな体で守ります」と力強いコメント。
夏休みの遊び場に
投票開始からひと月経過した8月5日現在では「かなもりくじら」が一歩リード。近所に住んでいるという家族は8歳、5歳の姉妹が共にかなもりくじらに投票し「色がレインボーでかわいい」と理由を述べた。母は「夏休みなのにどこにも行けないので初めて図書館に来てみました。子どもたちが楽しんでいるのでよかった」と喜ぶ。
職員の手作りで
2階の特設コーナーにはサーカス風の特製顔ハメパネルが登場し、来館者は写真を撮って楽しめる。このパネルも職員のお手製だ。併せて「POPで紹介!図書館員、コレ読みました」特集展示を開催中。職員おすすめの本を思い思いのPOPで紹介している。「本とPOP、両方の魅力が伝わると嬉しい」と職員。
コロナ禍で
イベント初日の7月4日に行われた本のリサイクル市は大盛況。休館中の3月に臨時で蔵書点検を行い、その際に整理除籍した図書をかき集めたという。同館奉仕係長の由良哲次さんは「10年前、開館10周年の時は子ども向けお話し会など様ざまなイベントができましたが、このコロナ禍で無理なので、接触しない形で何かできないか考えました」と話す。毎年3月に実施している市内全館の図書館まつりも新型コロナの影響で中止に。その時に準備していたイベントを差し替えた形となった。
図書館の今後
由良さんによると、市の財政状況に合わせて新しい雑誌が買えなくなるなど品揃えが縮小傾向にあり、併せて若い人たちの利用者の減少が感じられるという。他にも電子書籍の台頭や小・中学校の図書室の充実なども影響。しかし、高齢者の利用者は増加傾向にある。「無料で本を読めて、情報を仕入られると生活の一部にしてもらえています。今後も皆さんの憩いの場としてご利用いただければ」と話す。
20周年記念イベントは8月30日(日)まで。