山北町在住の松澤大輔さんが町の観光振興につなげようと、無理なく走りながら観光スポット巡る企画を計画中。「イベントが定着し認知されるには定期開催が必要」と話し、春と秋に3回ずつ、年6回程度の開催を目指し、コース設定などを検討している。
タイムを気にせずに名所などを巡りながら走るスポーツとしては、全国的に「マラニック」が知られる。マラソンとピクニックを合わせた造語で、高齢化で健康維持の必要性が叫ばれる中、近年注目されている。
マラニックを町のアピールに
日頃から山北の観光振興に頭を巡らせている松澤さん。新型コロナウイルスの感染拡大により、町内でも様々な業種で影響を受ける中、このマラニックを町のアピールにつなげられないかと考えた。屋外開催で距離が確保できる上、コロナ禍でもフレイル予防には適度な運動が不可欠というのもポイントだった。松澤さんは「歴史、自然、商店街、そして人。見るだけでなく地域の人と触れ合う中で山北の魅力も伝わるはず」と話す。
春開催を目指したい
交流人口を増やし、町外の人が繰り返し訪れる場所にしたいというのが願い。そのためには、誰もが知る定番スポットだけでなく「地元民でも知らないような情報がカギ」と、歴史文献をチェックするなど勉強を重ねている。想定規模は最大で1回20人程度。「季節やテーマでコース設定をすれば楽しみも広がる」と構想は膨らむばかりだ。
9月には第1回の試行を実施。町内在住者の参加がほとんどだったが概ね好評。終了後の交流会の提案などもあり、手応えを感じている。松澤さんは「反省点を生かし、春に向けて準備したい」と話す。