東白楽駅近くにある寺・なごみ庵の住職の妻(坊守)で、小劇場で舞台女優として活躍した経歴を持つ浦上智照さんが、仏教に由来のある芝居「おてらしばい」を16年前から全国各地の寺などで開催している。
今回新演目として、童謡詩人である金子みすゞの母親目線で描いた作品「愛しき娘みすゞ―いのち繋がる物語―」を考案し、同寺の法要・報恩講の一幕で上演する。12月13日(日)午前11時〜(満席)、午後3時〜、14日(月)午後2時〜の3公演で、法要含め約2時間。
夫の住職の勧めで金子みすゞの詩を知った浦上さんは、易しい言葉で綴られる詩が胸に刺さり、26歳の若さで自ら世を去った波乱万丈な人生を詩とともに伝えたいと、おてらしばいを始めた2004年からみすゞ本人の芝居を演じてきた。
近年は坊守として「自死・自殺に向き合う僧侶の会」を手伝う中で、自死家族が自分を責めてしまう姿を見てきた。みすゞの母や娘の思いを想像し語ることで残された家族の気持ちを伝えたいと、今回は母親目線で脚本を手掛けたという。「宗派を問わず多くの方に観ていただきたい」と浦上さん。
■なごみ庵【電話】045・491・3909/横浜市神奈川区平川町21の7