藤沢市大庭にある大庭城址公園は、藤沢駅から北西に4㎞ほどのところにあり、古くから大庭城山と呼ばれ、市民に親しまれてきました。
歴史を紐解くと、12世紀末(平安時代)の末期、大庭城は関東平氏の雄・大庭氏の本拠であったとされていますが明らかな記録は残っていません。15世紀後半(室町時代中頃)になってから扇谷上杉定正の執事である太田道灌が本格的に城郭として築城されたと考えられています。大庭城は土塁で構成されたいわゆる「土の城」で、関東でも有数の規模だとされていますが、戦国時代の1512年に伊勢宗瑞(北条早雲)に攻め落とされて落城しました。
その後、市によって整備され1985年に開園した大庭城址公園は、園内に大きな芝生の広場や、チビッ子冒険広場など複数の広場があるほか、ウメやツツジ、バラ、アジサイなどの花木、300本以上のソメイヨシノがあり、現在も幅広い市民に親しまれています。
そんな公園内を散歩していると、不思議なモニュメントを発見しました。
子どもや大人の足跡がたくさん並ぶこの「足型モニュメント」は、藤沢市制50周年を記念して1990年に作られたもの。緑と太陽と潮風のまちである藤沢市が、市民とともに”ロマンの海”に向かって歩みだしていく姿を表現しています。様々な歴史の舞台となってきた大庭城址公園の地を歩いてみると、大庭の地に秘められた”ロマン”を感じることができました。
大庭城址公園までは、JR「藤沢駅」・JR「辻堂駅」・小田急線「湘南台駅」よりバス「城下(しろした)」だと下車徒歩5分、「大庭小学校」だと下車徒歩10分です。みんなも歩いて #enjoylocal