町内会・自治会のIT活用として、多摩区内ではウェブサイトを運用している事例がいくつかある。会員向けのお知らせやイベント情報、加入案内、回覧板の電子化など、内容はさまざま。10年以上前からサイトを活用してきた中野島町会、今年6月に新たに開設したばかりの多摩新町自治会(宿河原・堰)に話を聞いた。
中野島 情報集約し10年
中野島町会のウェブサイトは町会史や町会組織の紹介をはじめ、町会報や理事会報告の最新号、10部会のページ、会館利用案内など幅広い情報が集約されている。サイト制作に精通した会員の発案で、10年以上前に開設。現在は総務部が各所からの情報を集め、随時更新している。
若い住民がサイトを見てイベントに参加したり、入会希望の連絡につながったことも。石山元一会長は「高齢の会員も多いので、多世代に向けて紙とITの両方を活用していけたら」と話している。
多摩新町 会館申込も
自治会の情報発信を強化したいという思いから、6月にサイトを立ち上げた多摩新町自治会。イベント告知を盛り込んだ「デジタル回覧板」が特徴だ。会館の予約状況も分かり、利用申し込みが可能。1年間の自治会行事も記載している。今後、載せる情報を取捨選択するため、自治会HP委員会で話し合う場を設けるという。
年内には、新しい情報の更新をメールで通知できるようにする。櫻井裕二会長は「誰もがアクセスしやすく、自治会活動の見える化になる。新規加入の促進にもなれば」と思いを語る。