顧客獲得競争は激化
港南区下永谷の環状2号線沿い、ヤマダデンキテックランド横浜本店の跡地に、関東では初となるスーパーマーケット「バロー」=本部・岐阜県多治見市=が出店する。オープンは年内の予定という。
バローが出店するのは、環状2号線沿いの港南区下永谷5の2の1。岐阜県、愛知県などを中心に13府県で計248店舗を運営している食料品販売大手だが関東では初出店となる。「郊外での出店に強みがある」とし、条件に当てはまる同地を選んだ。建物の新築工事は行わず、既存のヤマダデンキの建物を利用。正確な開店時期や周辺の交通状況に影響を与える駐車場の台数などについては未定だ。
同店の出店に伴い周辺地域は大型スーパー激戦区と化す。環状2号線と国道1号線が交わる平戸立体交差点を中心とした半径3Km圏内には「ロピア権太坂店」「オーケー東戸塚店」「サミットストア権太坂スクエア店」が存在。さらに、今年12月には「ヤオコー東戸塚店」の出店も予定されており、バローを含め5社の大型スーパーがひしめく状況だ。熾烈な顧客獲得競争が予想される中、バロー担当者は「神奈川県内のスーパーは一流店が多いが、関東一号店となる今回の出店をきっかけに知名度を上げていきたい」と話す。

バロー多治見店の外観=同社提供
「水産品に力」
取り扱う商品は食料品が中心。特に力を入れているのが水産品だという。また、新店舗のオープンに合わせ地元食品などを販売することも検討されている。
プライベートブランドも特徴だ。「バローセレクト」と「バロープラス」が存在。「セレクト」は「毎日の暮らしに欠かすことのできない品々を『良品廉価』でお届け」がコンセプトで比較的低価格帯の値付けとなっている。一方で「プラス」は「ちょっと上質、少し贅沢」をテーマに、素材や製法にこだわった商品だという。
出店について、下永谷連合町内会の古屋文雄会長は「下永谷の人はマルエツ戸塚舞岡店を利用している人が多いが、坂があり歩くのは大変。交通量増加は気になるが、近くにスーパーができるのは大変喜ばしい」と期待を寄せている。