はるひ野町内会の有志で結成された「桜プロジェクト」によるワークショップが10月15日、はるひ野黒川地域交流センターで行われた。同町内会が昨年植え替えた桜を子どもたちに親しんでもらおうと、今回初めて企画。29人の子どもが桜の観察や工作を楽しんだ。
市立はるひ野小学校・中学校前の遊歩道に連なる35本の桜並木。同地区の分譲が開始した2003年ごろに植えられたものの、近隣の桜と比べて幹が一向に太くならず、一部割れたり、花が咲いていない木が散見されていた。そこで昨年12月、市の補助金を活用して、10本のソメイヨシノを植え替え、今春には少ないながらも花が咲いた。
今回、その桜を地域の子どもたちに親しんでもらい、桜について勉強してもらおうと、初めてワークショップを企画。明星大学の大学院生の協力を得て行われた。
ワークショップには、小学生29人が参加。黒川よこみね緑地の保全活動を行う「水辺のある里山を守る会」の織野章会長から、桜の種類や成長の仕方などをスライドや、実物の樹皮、木片を使って説明を受けた。その後、実際にソメイヨシノ、ヤマザクラの木の高さや太さなどを大学院生のアドバイスを受けながら観察してスケッチ。室内に戻り、発泡スチロールで作られた桜型のスタンプで桜を描いたり、UVレジン(樹脂)を使った装飾づくり、顕微鏡を使った葉の観察などを体験した。
参加した小6の殿田昴澄さんは「観察して絵を描いたりするのが楽しかった。新しい桜は細いけど、自分と一緒に大きくなってほしい」と感想を話した。同プロジェクトのリーダー・田中理恵さんは「夏にやる予定がコロナで延期になったけど、実現できてうれしい。子どもたちと一緒に桜を見守りながら、子どもたちの心の成長につながっていってほしい。また観察イベントを企画したい」と今後の展望について語った。