<記者レポ>どんな施設なの!?三浦海岸駅前「チェルSeaみうら」ってこんなところ!

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<記者レポ>どんな施設なの!?三浦海岸駅前「チェルSeaみうら」ってこんなところ!

「新しいひとの流れをつくる」

三浦市が旧南下浦市民センター跡地で整備を進めてきた子育て賃貸住宅を含む複合施設(愛称・チェルSeaみうら)が、2024年6月28日(金)に供用開始となる。市の基本目標の一つ「三浦市への新しいひとの流れをつくる」を実現するため、子育て世帯の転入促進・転出抑制のほか、定住促進を図ることを目的とした多世代交流拠点。供用開始に先がけ、前日には施設利用者らを交えたオープニングセレモニーが開かれる。

<目次>

▼どんな複合施設?
-【3~6階】絶景望む賃貸住宅
-【2階】スタジオから文化発信
-【1階】図書館は夜10時まで
-【1階】「韓国」テーマのカフェ
▼川崎から三浦へ移住

どんな複合施設?

南下浦コミュニティセンター、南下浦出張所、図書館南下浦分館、三浦市子育て賃貸住宅が一体となった複合施設で、総事業費は約21億円。鉄筋コンクリート造の地上6階建て、敷地面積約4050㎡、建築面積約1510㎡、延べ床面積約4700㎡。1~2階には公共部門を集約し、「コミュニティコリドー」と名付けたエントランスには、出張所やコミセンの受付などを配置することで、「有機的な地域コミュニティ」を築けるような工夫を凝らした。

旧南下浦市民センターは1978年の完成から40年以上が経過。建物内外で老朽化が進行していたため、市は建て替えによる市民サービスの向上を兼ねて、移住・定住施策でもある12歳以下の子どもや妊婦のいる世帯を入居対象とした賃貸住宅整備計画を立てた。

三浦市内初の民間事業者が施設設計段階から維持管理、運営までを包括的に担うPFI事業を導入。市は2022年3月、優先交渉権者に㈱合人社計画研究所(本社/広島市)などが名を連ねるグループを選定した。海近を活かした住空間や公共施設と住宅が複合したコミュニティデザイン、安全性を高めた動線確保による配慮などを高く評価し、基本協定を締結。同6月には、PFI南下浦市民センター㈱として、本契約を締結した。

6月27日にセレモニー

三浦市は施設完成を祝い、事業関係者や近隣住民らへの感謝の意を込めて、6月27日(木)にオープニングセレモニーをコミセンで実施する。観覧自由。

午前10時から11時30分までは式典で、テープカットや内覧会を行う。午後1時から6時までは利用団体による活動発表会。多目的室1で1時から「踊りのつどい」(和美会・秀麗会・牡丹の会・ソーラン三浦・踊りの環菊扇)、3時30分から「フラダンス」(チームMIURA・ティアレヌイフラハラウ・プルメリア)、多目的ホールで1時30分から「音楽のつどい」(フルートアンサンブル ラ メール・マンドリーノ三浦・みなみ手話サークル・三崎合唱会・フラワーコール・三浦童謡の会・三浦はまゆう合唱団)、スタジオで2時からカントリー音楽を楽しむ会が演奏予定。

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愛称の由来は?

三浦市・複合施設「チェルSeaみうら」の愛称は、南下浦小学校6年の高谷鈴さん=写真=が考案した。

三浦市は2023年11月下旬から2024年1月初旬にかけて、近隣にある小学校(旭・上宮田・剣崎・南下浦)の児童に愛称を募集。83件の応募の中から、市職員でつくる選定委員会の審査を経て、高谷さんの愛称が最優秀賞に選ばれた。

桜(Cherry blossoms)、健康(Healthy)、海(Sea)の3つの言葉を掛け合わせた造語で、建物の南側壁面(道路沿い)に愛称が刻まれた銘鈑が表示された。

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【3~6階】絶景望む賃貸住宅

子育て賃貸住宅は3〜6階の26戸。広さは約57〜75㎡。大きく分けてフラットとメゾネットの5タイプがあり、多彩な間取りで空間を演出している。入居者用の駐車場は14台、駐輪場は26台用意。

何といっても魅力的なのが、室内から望む絶景の海=写真。いずれもインナーバルコニーを備えており、ここで心をリフレッシュすれば、仕事や子育ての疲れも癒されそう。また反対側の窓からは京急電車の走る様子も見られ、子どもにもうれしい。

3階には人工芝で遊べるキッズガーデン、最上階の6階にはスカイテラスが設けられ、例年8月上旬に行われる「三浦海岸納涼まつり花火大会」の際には、夏空を彩る大輪が見上げる住人の顔を照らす。

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【2階】スタジオから文化発信


施設2階には、ピアノと舞台が設置された広さ200㎡以上の多目的ホール、壁面ミラー付きのスタジオ(56㎡以上)がある。室内はいずれも防音性に優れており、歌ったり、楽器を演奏したりしても、上階に住む人たちは静かに生活を送ることができる。

今後、実際にスタジオを利用する「カントリー音楽を楽しむ会」の代表・渡邊稔さん=写真右=と、その甥で家族バンド「The Tsuji Zoo」として活動する辻克仁さんにギターを弾きながら熱唱してもらった。「周りを気にせず自分を表現できるし、大人も子どもも交流できる最高の拠点」と2人は笑った。

そのほか同じ階には、2つの多目的室とホール、調理室、和室、授乳室なども設けられている。

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【1階】図書館は夜10時まで


施設を入るとすぐに南下浦出張所、南下浦コミュニティセンター事務室のほか、図書館南下浦分館=写真=が見える。市職員によると、図書館分館の蔵書数は約1万1千冊。「お子さまでも手に取りやすいように」と高さ約150㎝の棚をずらりと並べ、特に絵本や調べ学習の本を豊富に取り揃えたという。

一冊ずつ背表紙を眺めていると、児童・生徒だけではなく、大人でも興味を惹かれるタイトルもちらほら。キッズコーナーや読書・学習室もあるので、夏休みや冬休みなど長期休暇中にテーマを決めて、親子一緒に知識を深めてみるのも楽しいだろう。

正月三が日以外は開館。午前9時~午後10時と、夜まで明かるいので地域防犯にもつながりそうだ。

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【1階】「韓国」テーマのカフェ


三浦半島では唯一の韓国文化をコンセプトとした「カフェプラザ dear KOREA」も施設1階にオープンする=写真(提供イメージ)。

ホットク(菓子料理)やピンス(かき氷)のほか、ミサキドーナツを販売。ハングル・英語表記の店内は約20席、ペット連れ可の外席は約6席あり、ドリンクやスイーツのテイクアウトもできる。また化粧品ブランド「SKIN GARDEN」の自然素材を使った人気コスメや韓国の文学、アーティストの音楽作品なども取扱予定。合同会社ディオ・コリア代表社員の藤沢宏光さんは「日常生活に密着した素晴らしい韓国のカルチャーを発信し、市内外のファンでにぎわう場になれば」と展望を語った。

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〝のびのび〟育って 入居者 㘴古(ざこ)さん一家

川崎市内の公園で団欒する㘴古さん一家

川崎市在住の㘴古さん一家は、7月から子育て賃貸住宅への移住を決めた。入居前に取材を試みた。  夫の朝樹さん(31)は元々、三崎・日の出で生まれ育った。幼少期から「いなりっこ」、成長すると「面神楽」など郷土文化にも触れてきた。料理人を目指して上京したのは20歳を過ぎた頃。現在は港区・六本木で腕を振るっている。妻の希誉未さん(33)は長野県出身。「お互いに田舎があるので、子どもが生まれたら自然あふれる環境で〝のびのび〟と暮らしたい」と2人は思っていた。そのうち、息子の琉聖くん(2)が誕生。ただ、なかなか引っ越すタイミングもなかった。ある日、朝樹さんの母親から一本の電話があった。聞けば、故郷の三浦で子育て賃貸住宅の入居募集をしているとのことで、「これも何かの縁かもしれない」と一家は手を挙げることにした。  「電車に座って都内の勤務先に行けるし、こっちには仲間がいる。地域の人たちが子どもを見守ってくれる安心感もある」と朝樹さん。希誉未さんも「子どもの面倒を見てもらえる身内が近くにいるのは心強い」と納得の様子だ。「皆で早く海で遊びたい」。豊かな感受性を養いながら子育てする日を心待ちにしている。

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住所

神奈川県三浦市南下浦町上宮田3274番地1(チェルseaみうら)

問い合わせ

チェルSeaみうら(南下浦コミュニティセンター)

電話

046-887-0550

046-887-0550

公開日:2024-06-20

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