NEW

【鎌倉のとっておき】かまくら花めぐり<鶴岡八幡宮>

シェアする
【鎌倉のとっておき】かまくら花めぐり<鶴岡八幡宮>
源平池の蓮

 年間1000万人以上が訪れる鶴岡八幡宮。1063年に源頼義が源氏の守護神として京都・石清水(いわしみず)八幡宮を由比若宮(ゆいわかみや)(材木座)に勧請した後、1180年源頼朝が現在の地へ遷座した。鎌倉期以降も武門の神として、徳川家康など時の為政者から篤く崇拝されてきた。

 勇ましい武士の寄る辺だが、四季折々の花が楽しめる名所でもあり、盛夏の頃には源平池一面で紅白の蓮が光り輝く。

 暑さが和らぐ秋は彼岸花。ぼたん庭園裏の土手などで一斉に花開く。そして紅葉(こうよう)。源平池周辺や柳原神池(やなぎはらしんち)の紅葉や銀杏(いちょう)が境内を錦に染めていく。

 年が明けて初春の頃は梅。社務所前やぼたん庭園前などで白梅がほころぶ。また、ぼたん庭園内では霜よけ藁で囲われた冬牡丹(ふゆぼたん)が赤や薄紫色などの花を咲かせてくれる。

 春が進むと、大石段右や旗上(はたあげ)弁財天社の河津桜が濃桃色の花を付ける。そして染井吉野。段葛の約180本の桜並木が、約450mに及ぶさくら色のアーチへと変わる。若宮前などの枝ぶりのよい木々にも、数多の花々が咲き揃う中、大石段左下の静桜(しずかざくら)も薄紅色に花開く。ほどなく、白幡神社前の八重の実朝桜(さねともざくら)もほころび始める。

 初夏には藤。源氏池周辺や旗上弁財天社で、薄紫や白の花房を伸ばし、甘い香りを放ち始める。また段葛や平家池周辺では真紅や白などの躑躅(つつじ)が咲き乱れ、境内を彩る。

 季節を問わず、人々に愛される鶴岡八幡宮。中世鎌倉を今に伝える、世界に誇る八幡様である。

石塚 裕之

『鎌倉のとっておき』へ

住所

神奈川県鎌倉市鶴岡八幡宮

ホームページ

外部HPリンク

公開日:2025-08-15

関連タグ