【座間市・社会福祉法人足跡の会】命を大切にする保育と生活困窮者のための葬祭事業(助葬)とは

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【座間市・社会福祉法人足跡の会】命を大切にする保育と生活困窮者のための葬祭事業(助葬)とは

「ゆりかごから墓場まで」

 座間市に拠点を置く社会福祉法人足跡の会は、保育事業として「座間ゆめっこ保育園」「綾瀬ゆめっこ保育園」を運営するほか、生活困窮者や身寄りのない人の葬祭や埋葬のサポートをする助葬事業を行っています。「ゆりかごから墓場まで」の社会福祉の実現に向けたこの2つの事業について、記者が取材リポート。全国の自治体から注目を集めている助葬事業「合祀墓地 座間古霊廟」の内部の様子もお伝えします。

<目次>
社会福祉法人足跡の会とは
保育事業
助葬事業

社会福祉法人足跡の会とは

 座間市緑ケ丘に法人本部がある社会福祉法人足跡の会。NPO法人として2009年に設立され、2019年に社会福祉法人化しました。

  • この法人は老若男女・宗教・政治に関係なく、消え去ろうとしている日本の伝統や文化を大切にし、子ども達の育成~社会での活躍~老後の生活と全ての人達が安心して生活できるよう情報の発信や事業を行う事を目的としています。

 これから紹介する2つの事業のほかにも、市内で様々なイベントを行ってきました。2012年まではふるさと祭での10人11脚フットレースを主催し、2013年から2019年はママチャリフェスティバルを開催。地域活性化にも大きな貢献をしてきました。

 また、2021年は座間市で成人式の会場での開催が中止になったことを受け、新成人の思い出になるようなイベントを企画しました。座間ロータリークラブなど地域の諸団体をまとめ、6月12日に無事開催しました。クラウドファンディングも無事達成!ここでは当日の様子を紹介します。

※画像をクリックすると拡大写真をご覧いただけます

地域を盛り上げるために活動をする「足跡の会」の今後にも注目です。

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保育事業

 2016年に綾瀬市大上に「綾瀬ゆめっこ保育園」、2019年に座間市入谷西に「座間ゆめっこ保育園」を開園し、運営しています。

  • 保育方針として特筆すべき点は、命の大切さを学び、生きる力をはぐくむ教育をおこなっているということ。溝渕理事長は座間市で葬祭業を営む三寶天壽企画の代表取締役でもあり、この地域で長きにわたり人生の旅立ちを見てきたからこそ感じた「生きていることのすばらしさ」「命の大切さ」が保育方針にも反映されています。

 また、子ども一人ひとりの個性を尊重して挑戦する姿勢や、友達と協力することの大切さも、遊びのなかで学べる環境づくりが行われています。

むし歯ゼロ

 座間ゆめっこ保育園では、むし歯ゼロの保育を行っています。「年を重ねても元気に過ごせる原動力は『自分の歯で、しっかりと食事ができること』。生活習慣を身に着ける保育園で、歯みがきなど歯科衛生について身に着ける必要があると感じました」と溝渕理事長は話します。

自衛隊との災害時支援協定

 ゆめっこ保育園は、全国でも例が少ない、自衛隊との協定を締結しています。

綾瀬ゆめっこ保育園×海上自衛隊

綾瀬ゆめっこ保育園は、海上自衛隊と協定を締結。協定は、国内外の大規模災害で厚木航空基地所属、海上自衛隊隊員が長期に渡り現地に派遣される際、留守家族を支援する「子育て」に特化した内容になっています。

厚木基地の正門に一番近い場所に位置する保育園であり、実際に隊員のお子さんを預かっているという縁から協定の締結に至りました。

 溝渕理事長は「自衛隊員は災害時、自分の命をかえりみる事なく、一人でも多くの国民の命を救っていたり、他国へ抑止をしていたり国防を守る大きな役割を担っています。そんな事態に私たちが自衛隊のお役に立つためには地域資源を自衛隊の緊急時にご活用いただく事が最大の支援に繋がると考えました」と経緯を話します。協定があることで、自衛隊の隊員も安心して任務にあたることができます。

座間ゆめっこ保育園×陸上自衛隊座間駐屯地

 座間ゆめっこ保育園では、陸上自衛隊座間駐屯地と家族支援の協定を締結しています。

協定の内容は綾瀬と同じく、緊急時の隊員派遣の際に、その子どもを預かるというものです。

溝渕理事長は「陸上自衛隊との協定は、園設立の構想段階から決めていたこと。関東地区を広くフォローし、災害時にも重要な役割を果たす陸上自衛隊座間駐屯地に対し、保育園という立場から支援できる形を考え協定の締結に至りました」と話します。

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助葬事業(生活困窮者のための葬祭事業)

続いて、社会福祉法人足跡の会の助葬事業について説明します。

「無縁遺骨」知っていますか?

 高齢化社会で「孤独死」が増加していることを背景に、全国の自治体は生活に困窮した人や身寄りのない人の葬儀・埋葬をどうするかという問題に頭を悩ませています。単身世帯や生活困窮者が孤独死し、遺族が見つからない又は遺族が「受取拒否」をすると行き場がなくなる遺骨を「無縁遺骨」といい、近年社会問題化しています。

 遺骨は「無縁」であっても第三者は勝手に埋葬できません。多くの自治体はこの「無縁遺骨」を役所などで保管をしているのが実態です。その数は孤独死の増加とともに増え続けているため、保管スペースの確保にも苦心しています。

 この社会情勢を鑑みて、これらの人の葬祭や埋葬をサポートするのが、「助葬」事業です。助葬は社会福祉法第2条第2項1号に第一種社会福祉事業として定められています。

  • 足跡の会ではNPOだった平成21年から、神奈川県内では数少ない助葬事業を行ってきました。「営利企業では実施することが難しく、市場で安定的・継続的に供給されることが望めないサービスを供給すること、すなわち、既存の制度の対象にならないサービスを無料または低額な料金により供給する事業の実施」を行い、少しでも地域の負担を少なくすることを目的としています。

供養、ご遺体安置、埋葬まで

 足跡の会助葬事業部では、次のことを行なっています。

  • 助葬事業(生活保護・生計困難者等の葬儀を行う)の専門部署を設置しています。
  • 生活保護の方や生計困難な方のご依頼以外に、行旅死亡人・身元不明人などの扱いが難しいご遺体のご供養も行っています。
  • ご遺体安置も専用の保冷室を完備しています。(長期のご安置も対応)
  • 火葬後引き取り手のない遺骨の安置・埋葬も行っています。(合祀墓地「古」~いにしえ~)の運営をしています。

座間市相互提案型協働事業でセミナー開催

 また、座間市相互提案型協働事業として、引き取り手のない「無縁遺骨」にならないためのセミナーを開催(2021年度実施スケジュールについては、随時ホームページで更新)。同法人の木村さんは「生前に準備をしていれば、無縁遺骨にならずにすみます。立派な墓地や永代供養は必要ないといっても、費用は必ず発生することを知らない方も多いようです。親族や友人に迷惑をかけないために、ご遺骨のことについてもしっかりと考えておく必要があります」と話します。

みなさんもチェック!終活の準備、できていますか?

 それでは具体的に、どのような準備が必要になるのでしょうか。孤独死を迎えた場合の困りごとには、次のようなものがあります。

 「まだまだ元気だから大丈夫」は禁物です。残された家族や周りの人が困らないよう、しっかりと準備をし、意思表示を形に残しておきましょう。

  • 一人で何から始めればいいかわからないという方もご安心を。足跡の会では、個別相談にも対応し参考になるアドバイスをしてくれます。「私たちはこれまで多くの方たちを『無縁遺骨』を『縁ある遺骨』にするために取り組み、喜んでいただいています。ひとつでも不安なことがあれば相談を」と広く呼びかけています。

合祀墓地「座間古霊廟」とは

 無縁遺骨のために足跡の会が設立した合祀墓地が「古霊廟」です。最初は綾瀬市に建てられましたが、予想以上にニーズが高く、2019年12月に座間市にも新たな合祀墓地「座間古霊廟」が誕生しました。通常、墓地の経営許可は寺院などが得られるものですが、座間古霊廟は、社会福祉法人足跡の会が経営許可を取得しています。今回は、座間古霊廟の内部をレポートします。

 座間古霊廟は、小田急線座間駅から徒歩3分ほどの場所にあります。駅近でアクセスのよい場所で、霊廟の左には竹林が広がり、落ち着いた雰囲気です。

 霊廟右側の階段を降りると、霊廟の内部につながる入口があります。

内部の扉を開けると…

 扉を開けると、両側には遺骨を置く棚があり、中央に地下を覗ける透明の窓がありました。

 下を覗いてみると、粉上の遺骨が山のようになっていました。窓の上にある円状の穴から、下に注ぎ込んで、埋葬をしているそうです。埋葬は、毎年6月1日と12月1日に行われています。

3000柱のご遺骨の埋葬可能

 棚には多くのご遺骨があります。このご遺骨は、まさしく「無縁遺骨」で、埋葬を待っているご遺骨もあれば、近親者などと連絡がつかずに何もすることもできないまま保管されているご遺骨もあります。この霊廟では3000柱のご遺骨の埋葬が可能です。

  • このように行政とタッグを組んで、「無縁遺骨」が埋葬できる霊廟は全国的にも珍しいといいます。日々、座間市以外にもさまざまな自治体から「無縁遺骨」の受け入れ依頼が来ているそうです。社会福祉法人足跡の会は、社会的使命として、さまざまな場所から無縁遺骨の受け入れを行っています。

誰でも参拝可能

 座間古霊廟は、誰でも参拝することが可能です。

霊廟の正面には、次のような言葉が記されています。

この聖地は
夢を創造し夢を語り
感奮興起した幾人もの
人生の象徴であり
ここに眠る者の
生きた証である

  • 人はさまざまな縁に支えられて生きています。ここに眠る者たちとも、もしかしたらどこかで縁があり、あなたの人生を支えてきたかもしれません。この場所を参拝し思いを巡らすことで、いまあるこの命についても向き合う機会になると思います。

りんごの木

霊廟の前には、りんごの木が植えられています。植えた当初は1mにも満たない大きさでしたが、ぐんぐんと2倍以上に成長しました。溝渕理事長は「りんごはみんなが大好きで、ちょっと特別感のある果物。いつか甘い実がなり、保育園の園児たちと食べられたらいい」と笑顔で夢を語ってくれました。

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取材を終えて

 座間市の1つの社会福祉法人が、まさしく「ゆりかごから墓場まで」の社会福祉を実現していることに驚きました。保育園も、合祀墓地も、ここ10年以内に誕生したものですから、そのスピード感と実現力にも目を見張るものがあります。

 また溝渕理事長から話を伺う中で、取り組みのすべてに地域への思いがあふれていると感じました。社会全体を見渡して、「必要だ」と思えば自己犠牲をいとわず、率先して旗振り役となる。そこには苦労もあるはずでしょうが、理事長はそんな素振りも見せず常に未来志向。充実した表情で夢を語ってくれます。保育園に通う園児たちも、そんな溝渕理事長、いや溝渕園長先生の姿を見て、大きな夢を抱いて未来を切り拓いていくことでしょう。

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住所

神奈川県座間市緑ヶ丘2-1-30

問い合わせ

社会福祉法人 足跡の会 本部

電話

046-252-0777

046-252-0777

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公開日:2021-06-23

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