藤沢市は4月28日から、オンラインでつながる仮想空間で江の島観光を体験できるコンテンツ「DX ENOTOWN」の運用を開始した。ウィズコロナ時代へ新たな観光需要の発掘につなげたい考えだ。
江の島観光を疑似体験
このサービスは、スマートフォンやパソコンなどで家にいながら江の島観光を疑似体験できる。対象は新江ノ島水族館、江の島エスカー、江の島サムエル・コッキング苑、江の島シーキャンドル(展望台)、江の島岩屋の5施設で、藤沢観光公式ホームページ(https://www.fujisawa-kanko.jp/)からサービスに無料でアクセスができる。
利用者は、画面にある訪れてみたい施設をクリックし観光を開始。録画した観光ガイドが登場し、利用者のアバターに施設の歴史や見どころなどを紹介しながら、仮想空間を案内をする。ひとつの動画は5分ほど。
利用者は、キーボードやマウスを使ったり、画面を指でスライドさせることで360度景色を見回すことができるほか、画面上にあるハートや拍手などのマークをクリックすることで意思表示ができコミュニケーションを取ることもできる。
夏までに20カ所追加
市は、サービスを提供する民間IT企業の(株)テンアップ(本社・横浜市西区)と合意書を結んでおり、今後協働でデジタル技術を活用した「ニューノーマル(新たな日常)な観光」を推進していく考え。
「DX ENOTOWN」では、普段は限定公開となっている江の島サムエル・コッキング苑の「温室遺構地下室」を仮想空間に再現したり、オンラインイベントを企画しライブ配信するなど、新たな観光コンテンツとして充実を図っていく。さらに、夏までには市内約20カ所の観光スポットをコンテンツに加える予定としている。
鈴木恒夫市長は、運用開始にあたり「コロナ禍で訪れることができない人に、仮想空間で江の島の魅力を満喫してもらいたい」といい、「藤沢市の魅力を広く絶えず発信していき、多くの方に選ばれる観光地を目指していきたい」と話した。